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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語 ![](//static.nanos.jp/upload/c/chimachimachi/mtr/0/0/20180625074620.gif)
[アイドルグループ仲良しコメディ]
登場人物紹介
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Act.5 カリスマ残念エロス王子の話(2/2)
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キィとエヴァ | アズの次に訪れたのはクロスカルテットのメンバー四人目、エヴァこと北宮 枝葉。 今日も同じ学校に通っているエーチとは一緒ではなく、一人で来た模様?
「・・・ッ・・・。」
「どうしたんだ?エヴァ?」
「え、あ、いや・・・。なんでもない・・・っ。」
どうやらここまで走ってきたのだろう。 呼吸は荒く、ゼェゼェと肩で息をし、汗まで流していた。
「んー・・・。」
「ん?キィこそ急にどうした?」
そんなエヴァを見て、深く考え込むキィ。 いったい、どうしたのだろう・・・。
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キイとエヴァ 2 | キィが黙って考え込んでいたのは、ものの数秒。
「エヴァってずるいよね。」
「は?」
ずりずりずりずりエヴァに近寄っては擦り寄り、
「ずるいよねー、ずるいよねー!ただ汗掻いてちょぉぉっと疲れているだけなのに、そのカッコ良さー!」
「はぁ!?」
「ずるいよねー、ずるいよねー。ちょっとは分けろよ、その成分〜。」
「わっ!?バカ!今くっつくな!!」
必要以上にしつこくエヴァに絡む。 エヴァの爽やかな魅力は、美麗型のキィでも少し羨ましいようだ。
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キィとエーチ | アズの次にエヴァときて、直ぐに訪れたのはクロスカルテットのリーダー、エーチこと東森 英一。
「・・・ッ・・・おはよ、キィちゃん。」
「ん?あれ?なんでエッチまで息切れしてんの?」
彼もエヴァと同様、走ってきたのだろう。 ゼェゼェと呼吸が荒く、肩で息をしている。 そしてエヴァをキッと強く睨んで『なんでもない』と悔しそうに返したが、どう見ても何でもなくないだろう。
「って、キィちゃん!今またエッチってオレこと呼ばなかった!?」
「お。気づいた気づいた。」
こうしてキィとエーチの賑やかな二人が揃ったことにより、あっという間に賑やかを超えて煩くなるのでした。
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キィとエーチ 2 | 「エーチだからエーチ!毎回ワザと間違えんなよ!」
「え?エッチ?うわ、卑猥!」
「だからエーチだって言ってんだろ!本当にやめて!オレ、そういうの苦手なんだらさ!!」
賑やか組のキィとエーチ。 二人の声はキーキー響いており、室外まで思いっきり漏れ出す。 賑やか超えて、煩さ超えて、喧しくなっていく。 元気あるのはいいことなのだが、元気ありすぎるのも少々問題がある彼らだった。
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何のお仕事? | 「はいはい。外まで丸聞こえだから黙ろうね、二人とも。」
「「はい・・・。」」
賑やか、いや騒がしい組の二人を黙らせに、早々とやって来たクロスカルテットのプロデューサー徹夜。 さっそく仕事の話になり、
「じゃあ4人とも今の格好のままでいいから、写真撮影するよー。」
「え?」
事務所にて、何故かそれぞれの学校の制服姿のまま写真撮影が始まった。
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黙ってればパーフェクト | 写真撮影と言っても、そんなに畏まった内容ではなかった。 事務所の壁を背景にして、一人ずつ徹夜が自前のデジカメで撮影していく。
「ふむ。」
エーチもアズもキィもエヴァも、それぞれがそれぞれの個性を写真に写している。 その時、ふとキィに対して、
(キィちゃんは本当、黙ってればいい仕事するな〜。)
とてもとても失礼なことを心の中で思う徹夜なのであった。
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小さな我が儘 | こうして今日の仕事はおしまい。 一時間ぐらいで皆と解散し、キィはまた電話一本で迎えに来てもらい、自宅まで寄り道なしで帰っていく。 その時、
(あ・・・。)
事務所近くのコンビニを通り過ぎ、自分の大好物になったコンビニコロッケのことを思い出す。 何せ初めてコロッケを食べたのはつい最近の話。 エーチたちと会ってからの話で、庶民的な一般知識がキィにはほとんどない。 なので買い食いなんてお行儀悪いし、寄り道なんてもってのほか。
(仕方ない、か。)
だから家の人にも遣いの人にも、こればかりは言えない。 こればかりは、ただの我が儘だって気づいていたから・・・。
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カリスマ残念エロス王子 | それから家に到着し、食卓にて家族とともに夕食を食べる。 そして大きな浴槽の湯船に浸かり、そのあとはまた遣いの人にプロと同等のマッサージをしてもらうのがキィにとっての日常。 やっぱり一日の疲れをとるなら、これが一番。 こうして南浦家の美貌は保てられており、いつまでも美しいままでいられる。
「ねぇ。お姉さんの初体験っていくつのとき?もう破れちゃった?」
(ああ・・・。本当、こんなこと言わなければ凄くカッコイイ王子様なのに・・・!!)
けどオブラードがないセクハラ発言によって台無しに。 お多感なことに興味津々、好奇心旺盛な残念王子キィなのでした。
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『CRO×QUAR(クロカル)』の第五話を 読んでいただきありがとうございます!
エーチ→アズと続いて 今回はクロスカルテットのメンバー三人目、キィのお話 キィの魅力は文面だけで表現するには、ちょっと難しい カッコイイけれど顔が整ってて美麗な男性っていますよね? キィもそれと同じ型の男の子なのですが、 やはり私の執筆で十分に発揮させられないのが非常に悔しい
さてさてここでも少しキィのカップリングのお話を キィはエーチ同様、 まだ確定したカップリングは考えてなかったり・・・ 残念エロス王子なので興味津々に左にも右にも、 きっと喜んでいってくれることでしょう(笑)
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