一方、徹夜と志摩の2人はステージの裏方にいた。
「メインは当然アリカでクロスカルテットは悪魔でもオマケ。でも彼らを一番カッコよく輝かすことが、僕らにとっても一番大事な仕事だから。」
アリカのバースデーライブはクロスカルテットにとってデビューを飾るスタートラインだけど、そのラインがスタートなのは志摩にも言えること。 何せ今回のライブで初めて裏側を経験するのだから。
「覚えておいてね。彼らと僕らは表裏一体だってこと。」
「表裏一体・・・。」
だから志摩は、ここで徹夜から教わることを。一字一句のペースでメモしながら頭に刻ませる。
「珍しく真面目なのに兄貴が真面目だと、何故か胡散臭く感じる。」
「志摩くんもどうしてそこで茶化してくるかな?せっかく人が真面目に話してるのに。」
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