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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.39 雨が降った日のお話(2/5)
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もちろんワザとです

「作者絶対ワザと。前回の次の話で、こんな展開持ってくるなんて絶対ワザと〜・・・。」

「しまちゃん落ち着いて。落ち着いてしまちゃん。」

それはともかくとして閉じ込められてしまった今、掃除してたって仕方がないし気分に乗れない。
もうある程度、綺麗には出来たんだ。
少しぐらいサボ・・・、休んだってバレないバレない。

「ふぅ・・・。」

なのでちょっと休憩。
志摩は壁に背もたれ、そのまま座った。
すると、

「しまちゃん。僕も隣いい?」

「え。あぁ、うん。」

そんな志摩を見て真似てきたアズ。
もたれはしなかったが壁に背を向けて、ちょこんと静かに腰を下ろす。
その距離は今までの中でも1番を争えるほど、とても近い位置に彼がいた。

「・・・・・・。」



僅かな距離が気になる

隣といっても直ぐ隣という訳じゃない。
志摩とアズの間に僅かな隙間があって、この距離が何となく信頼度と好感度を表してる気がする。

「雨、ひどくなってきたね・・・。」

おかげで志摩は落ち着かなくて落ち着けなくて、気持ちがそわそわ彷徨い中。

「えばたち電車大丈夫かなぁ。」

この時間がいつまで続くかなんて分からない。
だけど誰かが助けに来るまでの間、アズを退屈させてはいけない。
アズに『しまちゃんってつまらない人なんだね』って思われないよう、どんな他愛ない話題でも明るく盛り上げようと話を続けた。

「そういえばキィちゃんは?キィちゃんももう帰っちゃった?」

「うん。お迎えの人が真っ先に来て、1番最初に帰って行ったよ。」

「そうなんだ。」

「ボクも見ててビックリしちゃった。きぃちゃんが電話したら、ものの数秒で来るんだもん。」



エーチverもいつか書きたい

志摩とアズが共通出来る話と言えば、やっぱり仕事関係が多い。
なのに一段落つくと、しん・・・とした一瞬の沈黙が生まれてしまう。

「「・・・・・・。」」

この何とも言えない間が心申し訳なくて、必死に次の話題を探していたそのとき、

「あの。」「あの。」

アズからも志摩と何か話したいことがあったようで、見事に声がダブった。

「あああ、ごめん!」

「ううん。ボクの方こそごめんなさい。えっと、なぁに?しまちゃん。」

「いや。俺はいいよいいよ。アズこそどうしたの?」

なので今度は志摩からじゃなくてアズからのお話に耳を傾ける。
閉じ込められているというのにあまり危険性がない為か、その間もずっとのんびりしていた。

(これがエーチだったらかなり焦ってる頃なのに、アズときたら凄く冷静。凄くいつも通り。アズって意外と肝座ってるんだな。)



雷降ってもいつも通り

その時、

「わ!?」

この話題を無理矢理、途切れさせるかのように。
曇天の空から強いフラッシュが一瞬だけピカッと焚かれゴロゴロと音が鳴った途端、ドーンッと雷がどこかに落ちてきたのだった。

「びっくりしたー・・・。」

それは本当に一瞬で、瞬く間な出来事。
停電は起きなかったが、おかげで雨がザーッともっと強く降ってきて、びっくりした心もバクバクと大きく脈を鳴らす。

「すごい雷だったね。山の方に落ちたのかな?」

「あ、あぁ。アズは大丈夫だった?」

なのにアズときたら、

「うん。全然、平気だよ?」

雷が落ちたというのに、様子は何も変わらず。
凄く冷静。凄くいつも通り。



ブラグ0%

「アズは雷、平気なんだね?怖くないんだ。」

「うん。別に怖くないよ。これだけ天気悪かったら、いつ落ちてもおかしくなかったよね。さっきから鳴ってたし。」

なんと言うことだろう。
自分のが年上なのに、雷に驚くだなんてちょっと格好悪い。
逆言えばアズのが年下なのに、雷にも動じないなんてカッコいい!

「平気だよ、雷ぐらい。全然、平気。」

「す、すごいね。アズ。」

可愛い系の男の子でも、やっぱ人は見掛けに寄らないっということなのだろう。
雷怖ーいと抱きつかれる確率は、皆無の0%。

「しまちゃんは雷、苦手なの?」

「俺も苦手じゃないよ。今のはただ音にびっくりしただけだったし。」

そんなフラグ、アズには根から存在しないというわけだった。
ち・・・ッ!



アズの弱点:早起き

雷が苦手じゃないアズ。
だどしたら彼の苦手は、いったいなんだろう?

「爬虫類や昆虫は?」

「Gは流石にヤだけど、他は平気だよ。」

「高いとこ。」

「平気だよ。」

「暗いとこ。」

「平気だよ。」

「水。プール。海。」

「平気だよ。」

「えっと、あとは幽霊!」

「ホラーもボク、大丈夫だよ。」

気になって色々探って見たものの。
ほぼ平気。ほとんど平気。
『苦手』と返されることはなかった。

(アズさん最強すぎません・・・?)

「なら早起きとかは?」

「えへへ・・・。それは苦手かも。」



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