≪ top ≪ main

仮面優等生の歪いた愛欲

この瞬間だけでも、俺を愛して・・・。
完結][既婚者教師×仮面優等生(主人公)][略奪愛]


EP.4「本当は分かってるんだよね」(3/6)
]  [目次へ]  [


体育の授業が終わり、これで本日の授業はすべて終了。
教室に着くと帰りのホームルームが始まって、あっという間に終わり放課後を迎える。
部活に向かう生徒。
家に帰宅する生徒。
それぞれがぞれぞれに散らばり、教室から人の数が減っていく。

「錦くん。及川くんとの勉強頑張ってね〜!」

「う、うん・・・。」

「及川くん。はい、お菓子。よかったら錦くんと一緒に食べてね。」

「わーい、ありがとう。甘いもの好きだから嬉しいなぁ。」

(・・・はぁ。)

「最近あの二人仲いいよね。一緒にいること多いっていうか。」

いつもキャーキャー黄色い声を上げて群がってくる女子生徒も、今日は珍しく静か。
俺と及川の二人に何故か気を遣われ。一言声を掛けたり、差し入れのお菓子を及川にあげたりするだけで退散して行く。

「きっと彼女らの中で僕か浬くん。どっちが掛け算の右側なのか話し合ってるんじゃないのかな?そういう話、彼女ら好きみたいだし。」

(それは大いにやめていただきたい迷惑な話だな。)

「普通に見て分かんないかな〜?どっからどうみても僕が右側に決まってるのにね。ね〜?浬くん。」

「・・・っ・・・。」

(同意を求めるな!)

「薄い本できたら見せてもらえないかな〜。架空とはいえ、どんなふうに僕が攻められてるのか、やっぱ気になっちゃうし。」

(気にならなくてよろしい!)

数分もしないうちに教室にいるのは、俺と及川の二人だけになる。
さっきまであんなに騒がしかったのに、それが懐かしくなるほど静かになった室内。
雲っていた空から、ついにポツポツと雨が降ってきてしまった。

「あ〜あ。とうとう雨降ってきちゃったよ。」

「そうだね。さっさと終わらせて早めに帰ろうか。本降りにならないうちに。」

「だね。お世話になります浬様々。」

(・・・調子のいい奴。)








誰もいなくなった教室"



静かに降る雨の音を聞きながら始まった勉強会"



向かい合わせになった二つの席"



それはいつもよりずっと近くに感じて、縮まる二人の距離"



「そして及川 春希の純潔は、錦 浬の手によって強引に優しく奪われて・・・。」

「及川くん。さっきから何独り言呟いてるのかな?真面目にやらないようなら俺、帰るよ。」

「わわわっ。ごめんごめん。真面目にやるから帰らないで〜。僕マジピンチなんだから。」

(誰が奪うか!)

こうして及川のために開かされた勉強会。



]  [目次へ]  [
しおりを挟む


BL♂GARDEN♂BL至上主義♂
2015.05start Copyright ちま Rights Reserved.
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -