司、比路、朋也、稚空の四人でゲームセンターに遊びに行ったその日の夜。 晩ご飯を食べ終えてお風呂も済ませた比路が、一人で寮長室の前に来てドアをコンコンとノックして、中にいた日暮寮長を呼び出す。
「どうした?峰岸。珍しいな一人で。」
「克・・・じゃなかった。久野先輩って、寮に帰ってきてます?」
今はとっくに門限時間が過ぎた時刻。 比路は久野に用事があるようだが、それでも姿が見えない彼が心配になって日暮寮長に確認しに来たようだ。
「克也か?アイツならまだ帰って来てないぞ。」
「え?」
「いつものことだから心配ないけどな。今日も律儀に届け出を出してったから。」
すると久野はまだ帰ってきてない情報を得たと共に、彼が寮に帰ってくるのは平日・休日問わず遅いことを知る。
「そう・・・、ですか。」
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