朋也たちのあの騒動がおさまって初めて迎えた休日。 あの日、門限過ぎてるのに寮を抜け出した罰として『一週間、トイレ掃除の刑』を課させられた比路は、自分の部屋の掃除が終わった後、今日も学生寮・一年生の階のトイレ清掃をしていた。
「ふぅ・・・。これでおしまいっと。」
そんな日が平日合わせて連続で続けば日課の過程に変わっていく。 それは初日よりも手つき、順序は良くなり慣れてきたようだが、やはりトイレ掃除というのは気分が上がらない。遣る瀬無い気持ちになって思わず疲れた息が出てしまう。
「ヒロー!罰当番お疲れ。もう便所掃除終わった?」
そんな比路を、冷やかしにきたのか迎えに来たのか何なのか。 お掃除開始後、ほどよい時間に頃合いを読んだ司が男子トイレにやってくる。
「とりあえず終わったけど、あんまり大きい声で言わないでよ。」
「いいじゃん別に。どうせならそのままトイレ掃除マスターになっちゃえば?」
「ヤだよ、そんなの。」
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