朝ー・・・。 朋也がいつものように学校の花壇へ水を遣っていると、そこへ1人の男子生徒が。
「朋也、水遣りお疲れ様。」
「峰岸か。」
「道場から朋也の姿が見えたから、ちょっとだけ抜け出して来ちゃった。克也も生徒会に向かっちゃったし。」
その男子生徒というのは、比路のこと。 青ノ葉道場周辺の花壇にいた朋也に気付き、彼の元へやって来てくる。
「ほんと朝から、いつもよく頑張ってるね。」
そんな比路も、部活動の朝練真っ最中だった現在。 制服やジャージではなく、柔道部員らしく柔道着の姿でいて、今まであまり見たことなかったら少し新鮮。かなり新鮮。
「峰岸の道着・・・、初めて見る。割と様になってるんだな。」
「ん?うん、あれ?そうだっけ?ありがとう。褒めてくれてるんだよね?それ。」
「まあ・・・、いちお。」
その新鮮さに手を止めた朋也は、この場で少々、比路と他愛ない立ち話に付き合う。
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