それは6月のパパの日から、ちょっとだけ遡った日のこと。 今日もよく晴れた日の朝。
「時は満ち、ついにこの日が訪れた・・・!」
半袖ハーフパンツの体操服に赤のハチマキを頭に巻きつけた姿で、朝っぱらから勝負心をメラメラ燃やすこの男。そいつの名は1年A組の転校生・澤村 恭。
「事を遡れば約46億年前、それは地球と共にこの因縁も生まれた瞬間。だがそれも今日でいよいよ決着が付けられるー・・・っと言うわけだ。かかってこいやー!峰岸 比路ッ!」
「あーもー・・・。そういう恥ずかしいこと平然と言うの、ホントにやめてほしいんだけど。それに恭と会ってから、まだ1年も経ってないから。」
「ほんと、それ。キョンは、よく素でそれを平気で言えるよね。」
「うがー!だからキョンはやめろ稚空 !!」
本日は『青ノ葉 体育祭』ということで。 自分と。いや、自分のクラスと対抗となる比路に向かって、力強くビシッと指を指して宣戦布告。 やっと公の場において対決出来るこの時を、今か今かと待ち続けていた彼は誰よりも熱く燃えていた。
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