時間が少しだけ遡った現在は、学寮戦が開幕されるちょっと前。 寮の門限までもうじきなのに、学校の外に出歩いて矢口 純平。 商店街の裏路地で、また誰かと揉め事を起こさせていたのか。 ゴミ捨て場にてゴミのように捨てられ、ボロボロの姿でいた。
(・・・高校生相手にムキになんなよ。あっちからふってきておいて。)
人の通りが少ない路地とは言え、商店街の通りでもあるから、誰かぐらいはやって来る。 そしてこっちに気づいた人は直ぐに剃らして、気づいてないふりして見ないように過ぎていく。 でもそれは正しい選択。 こんな自分と関わる方が間違ってると言うのに、
「大丈夫!?キミ。」
その男は誤った選択を自ら選ぶかのように、こっちへやって来た。
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