そのはずだったのに。
「・・・って、あれ?峰岸???」
「犬飼さん、どちらに???」
いつの間にか、比路と犬飼がいない。 さっきまで。ついさっき自分たちの後ろにさせたばかりなのに、どこ行ったんだろう? そんな急の展開に気を取られた次の瞬間、どすんっとした鈍い音が隣から。 その音につられた朋也と桃地は、ハッとそっちを向く。 するとそこには、
「もう!あんたたちの相手してる暇ないんだから、しゃしゃり出てこないでくれる!?」
案の定、比路と犬飼の2人の姿が。
「いだだだだ!?やめろー!離せー!!」
しかも既に犬飼は比路にアッサリ抑え込まれており、せっかく話数を跨いだ偶然の再会だったのに、蓋を開けば一瞬で終わってしまう。
「ああっ、犬飼さん!」
「峰岸ストップストップ!」
|