小ネタ | ナノ

ひっそり桃井に片思いなうな男の子。料理上手。桃井に喜んでもらいたくて、彼女の作ったものなら胃袋を犠牲にしても完食する。レモンが丸ごと入ったレモンの蜂蜜漬けだって、黒炭と化した卵焼きだって、紫色に変色したクッキーだって。おかげ様で胃袋が鉄より丈夫になりました。なゲテモノ食いもはや悪食少年。

メールで呼び出されたかと思ったら「バレンタインのチョコ作り手伝って」ってさ。そのチョコは俺宛じゃなくて。湯銭から丁寧に教えていたチョコを何枚も使用してようやく常人が食べられるものが作れた。失敗作は俺が美味しくいただいたけど。おそらく成功したものの五倍はあった。ハート形に固められたチョコレートはバスケ部の影の薄い奴の手に渡るのだろう。俺じゃなくて、別の誰かに。
ははっ、笑える。なんで俺は片思いの女の子の恋を応援してるんだ。

「みょうじ君ありがとう。これならテツ君も受け取ってくれるよね!」

なんて。笑う彼女が可愛くて。

「…ああ、きっと喜んでもらえるさ」

ああ、もう。女々しいなんて思われてもいいや。俺もそのチョコ欲しい!

そんな桃井ちゃんへの片思いに奮闘する男の子の話を見たい。

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