ヒロイン黄瀬家の二女で中学生。黄瀬君はまだ小学生。 今日、理科の授業で血液型について勉強した。そんなことを習うと身近なもので試してみたいとか思って、自分の家族で血液型の表を作ってみることにした。 両親はA型、涼太もA型。姉はO型。 わたし、は、AB型…と。 ノートに書きあげた表を見てさあっと血の気が引いて行くのが分かった。顔色が白くなり、指先が冷たい。ペンを持つ手が震える。 だって、そんなの、ありえない。ありえるわけがない。 A型の両親から生まれるのはA型かO型だけ。 わたしは…? Bは、どこから混じった? わたしは、一体誰の子? 「ねーちゃん、どうしたの?」 涼太がわたしの変化に気付いて心配そうに顔を覗き込んでくる。 「ううん、何でもない」 必死に誤魔化して、これは気のせいただの勘違いだと言い聞かせてまた明日から笑って過ごそう。 ――――― 元ネタは意味が分かると怖い話 |