「お前は本当にがさつで大雑把で男勝りで、」 「え、ちょっと、いきなりなんですか。いくら副長でもそんな事言われたくないんですけど」 「なにより華がねェ。そのうえ色気なんて微塵もないし料理も下手だし。女子力ってもんがねーな、」 「無視ですか、そこまで言われると傷付くんですけど」 「嫁の貰い手なんてどこにもいねぇだろうよ、」 「泣きますよ! いくら副長でも…」 「だから、」 「はい?」 「俺がもらってやる」 「はい?」 「二度も言わせんな、俺が嫁にもらってやる」 「え、ふ、ふくちょ…? 正気ですか!? 冗談ですよね、嘘ですよね!?」 「俺は最初から嘘なんて吐いてねぇよ」 「………マジでか、ちょ、聞いた!? 今の! わたし副長にプロポーズされちゃった! …あれ? 全部本当の事? じゃあわたしの事がさつで大雑把で男勝りで華も色気も無くて料理下手で女子力ないって思てたんですね」 「そ! それは、前座に決まってんだろうが」 「目泳いでるんですけど」 耳まで真っ赤に染め上げた土方さん。ボロクソけなされたけど嬉しいからなかった事にしてあげる。 これからの幸福に頬を緩ませて。 0901~0923 |