ついったログ | ナノ
灰羽の話
彼女が滑って転んでた。すってーんって引っくり返ったの、俺後ろ歩いてたからバッチリ見た。彼女、振り返って俺を見つけた途端に走って逃げたの。そんなに恥ずかしかったのかな。また転んだら危ないから家まで送ってあげたんだけど、まるで、何かに怖がってたみたいで


夜久の話
リエーフの拙い恋を聞いて笑う者もいれば真剣に聞く者もいた。俺は興味なかったが耳に入った。相手は俺と仲の良いあの子だった。リエーフから一緒に帰ったとの報告を受けた頃、彼女からストーカーに遭ってるかもと相談された。犯人は、犯人は。でもそんな、あいつ、が?


灰羽は知らない。彼女が何に怯えているのか。今日も心底楽しげに彼女の事をバレー部員に話している。

夜久は言わない。彼女が何に怯えているのか。心底嬉しげに話す後輩に現実を。

「夜久君、バレー部の背の高い人いるでしょ? 銀髪の。その人がね、帰り、後つけてきて怖いの」
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