ついったログ | ナノ
数日ぶりに再会した彼女は変わっていなかった。艶やかな黒髪、白磁を思わせる白い肌、纏う匂い。部屋もあまり変化なかった。強いて言えば生けられた花が違う。彼女は昔と変わらず綺麗だった。ただ、心臓が動いているか、動いていないかだけの違い。最期におれの名前呼んでほしかったと思う


隣で眠っていた彼女の体温を感じる。温かい。けど、時間が経つにつれ、温かかった体が冷たく硬くなっていく。おれ、体温高いから抱き締めてみたんだけど、全然駄目で。どうしたら目を開けてくれるのかなあ。どうしたら起きてくれるのかなあ。どうして、もう一度笑って、翔陽って呼んでよ、ねえ、


「影山君はわたしが死んだら泣いてくれる?」
「なっ、泣かねーよ!」
「…そっか」

強がって、泣かないと言った。好きな奴の前で泣くなんてできない。翌日、彼女は帰らぬ人となった。どうして? ほら見ろよ、今すげー泣いてるから。俺の泣き顔見たかったんだろ? 特別に見せてやるから、帰って、来いよ


殴った、蹴った、口汚い言葉で罵った、犯して汚した。けどお前は俺を見ない。何をしても冷ややかな視線を向け薄く笑うだけだった。どうしたら俺を見てくれるの。また殴る。口の端が切れて血が垂れた。

「可哀想、影山君は愛し方を知らないんだね」

彼女はぐったりと動かなくなった

及川さんの奥さんは入院中に亡くなりました。手を尽くしたけれど駄目でした。悲しいねだって彼女のお腹にはもう一人家族がいたのに産まれることなく亡くなりました妻と子供を失いました。けれど実は医療事故に見せ掛けた殺人でした妻と子供はあの病院に殺された。復讐せよ。みたいなサスペンス
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