大きくなったお腹を撫でて「名前、何にしようか」と笑いあっていました。家族が一人増えるのです。彼女を病院に送った帰り、連絡があった。病院の階段から足を滑らせたと。おれが支えていればこんなことにはならなかったのに。今更悔やんだところで後の祭なんだよ
彼女は幸いにも小さな怪我で済んだけれど、お腹の子は、そのまま。…その、まま? 日向はぺったんこになったお腹を撫でて笑うのです。
「女の子かな、男の子かな?」
「早く産まれないなかあ」
「この子にもバレー好きになってほしいな!」
泣きながら謝ることしかできません。
「翔陽、ごめんね、」