ついったログ | ナノ
影山幼馴染みは対人恐怖症である。入部当初はコミュ力お化け、日向が怖くて仕方なかった。物理的に距離が近い。近付いて話しかけたら後ずさりもしくは影山の背中に隠れた。3年生たちはそれを「普通なら影山を怖がって日向の後ろに隠れそうなのにな」って微笑ましく見てる


人と仲良くなるといった点には自信があった。だから彼女ともすぐ打ち解けられると思っていた。けれど近付けば近付くほど彼女との距離は開いて。間にいるのはいつも影山。

「どうしたら仲良くなれっかなー」
「一々近すぎんだよ!

あいつ、日向のこと怖がってる」

思わぬ言葉に愕然。


影山幼馴染みはストレス溜まると影山にトスを上げてもらってスパイク打って発散している。小学校までのバレーだったが体は動いた。

「男子のネット、高過ぎる」
「決まってんだからいいだろ」
「もう一本」
「おう」

またボールは弧を描いて上がった。

「あんま、無理すんなよ」


影山幼馴染みは高校に入ってからは日向の真似をして表情を作る。けど作った表情は残念極まりない。頑張って笑った際には影山にすら「おま…無理しなくていいんだぞ…」って本気の心配。だが本人は「むすっとしてるよりにこにこしてた方がいいって、だから」笑う練習を


影山は幼馴染みの笑顔をどうにかしたい。決して怖いわけではない、決して。ただ表現するなら怖いという言葉が一番しっくりくるだけ。もっと、こう、自然な表情にならないのか。それとも時間が解決してくれるのか。

「どうにかなんねぇかな」
「だからお前、人のこと言えないって」
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