赤葦君は好きな子を勝手に彼女に認定してる。脳内お花畑。頭の中で物語は完結しているのです。付き合っているなんて事実は無い。
「だって俺達付き合ってるでしょう?」
「昨日だって手繋いで帰ったじゃないですか」
「もしかして俺の愛確かめてる?」
全て独りよがりな妄想です
ずっと好きな子だったんです。だから彼女に告白された時は嬉しすぎて、本当は夢なのかもと思いました。俺達お似合いだってよく言われるんです。でも最近ちょっとうまくいってなくて。彼女ったら、俺のことおかしいとか言うんです。妄想? 何のことです? 照れ隠しですか?
赤葦は彼女と付き合ってないのに付き合ってると嘘を言う。怖い。だって脳内の話ですもの。現実と区別がつかなくなったんだ。そんな赤葦は今日彼女の家に行って家族と仲良くなりました。
「あの子のこと、よろしくね」
「はい、高校生の俺がこんなこと言っても変ですが幸せにします」