ごめんね、と彼女は泣きながら何度も謝った。その手には人を殺す道具、拳銃が握られていて。俺に向けられた銃口はくるりと向きを変え彼女のこめかみに。
「おい…? なに、して、」
殺させるという恐怖に震え、銃は此方を向いていないのに震えが止まらないのは何故だろう。
「大好きでした、西谷君」
その直後、破裂音が響き渡る。ピッと顔に飛び散った赤。頬を伝って地面に落ちる。
「あ、あ、なんで、そんな」
お前が死ななきゃいけないんだ。俺を撃っちまえばよかったのに。
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -