「影山君に絡んで岩泉さんにしばかれる及川さんは愉快です」
「ちょっと、そんなとこ見てないで格好いい及川さんを見なさい」
「え?格好いい?誰が?」
「俺だってば!ほら、目の前にイケメンがいるでしょ」
「壁が喋ってる…!」
「せめて人間扱いして!」
「おい何やってんだマネの仕事溜まってんぞ」
「すみません岩泉さん」
「聞いてよ岩ちゃん!この子ったら俺のこと壁って言うんだよ。ひどいよね!」
「あ? こんなとこに壁なんかあったか?邪魔くせえ」
「ですよね。しかも及川さんみたいな声もするんですよ」
「マッキー! あの二人ひどいんだよ、俺のこと壁扱いするし、しかも邪魔って言われた!」
「おーい誰だよ、こんなとこにハリボテ置きっぱなしにしたの。演劇部か?」
「う…嘘でしょ。マッキーまでそんな…!」
「花巻さんのノリのいいところ大好きです」
「松つんは俺の味方だよね? 壁扱いしないよね!?」
「すげえ」
「え?」
「俺初めてぬりかべ見たわ」
「ついに妖怪扱い!」
「俺ぬりかべって、もっと、こんにゃくみたいなの想像してた」
「こんにゃく…だと…!?」
「松川さんもノリノリじゃないですか」