ついったログ | ナノ
影山君は好きな人と仲良くなりたいけど上手くいきません。持ち前の険のある顔、棘のある言葉、余計な一言であろうことか嫌われてしまいました。可哀想にね。しかし単細胞なりに考えました。もう一度初めから、俺のことを忘れてリトライ。そのためには彼女の記憶が邪魔でした。どうしようか?


単細胞なりに悩み考えて、答えが出ました。殺すつもりで後頭部にサーブを打ち込めばいい。上手くいけば記憶なんか吹っ飛ぶかもしれない。そうと決まれば早速実践。彼女と体育館に二人きり。よーく狙って、ボールを打った。そしたら、あらら、こんなに上手くいくなんて。彼女の記憶、無くなった


「俺たち付き合ってたんだ」
「今は忘れてるのかも知れねーけど」
「すげぇ仲が良かったんだ」
「いっつも一緒にいたんだ」
「俺たち、こ、恋人だったんだ」

口八丁手八丁。だって彼女は何にも覚えていないんだから。ここぞとばかりに嘘の記憶を刷り込みます。彼女の心に入り込みます


嘘から始まる恋人ごっこは楽しいですか?ええ、楽しいに決まってる。やっと彼女が自分のモノになったんだから。この幸せはずっと続くのだから。はい、完了。はい、幸せ。これでおしまい。
だぁいすき。うん俺も。本当に?愛してるよ、本当だ。

「本 当 に ?」


恋人ごっこは楽しいですか? ああ、楽しかったよ。あれれ過去形、どうしたんです。現在は?残念ながら彼女は記憶を取り戻してしましました。全部思い出して、俺が嫌いだと、恨んでいると、憎らしいと。どうしようもないね。恋人ごっこはもうおしまい。
ご愁傷さま
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