第2話 追いかける
「あ、あの!マネジ、やらせて貰えませんか!お願いします!」
「あーん?」
「?お腹がすかれたのですか?すみません、あいにく、何も持ち合わせていないので…。」
「いや、違うやろう、お嬢ちゃん…。」
「…、チッ。」
「当たってるやん!」
なぜ私がこの様な話をしているかといいますと…。
遡る事、20分前の出来事です。
「まだ話せてなかったの?」
「はいぃ…。」
私は幼馴染のちょー君こと鳳長太郎君に相談していました。
「テニス部の人って言ってたよね?」
「はい…。」
「うーん、そうだ!」
「え?」
ちょー君が急に声をあげました。
「莉奈ちゃん、マネージャーになれば?」
「…、え?」
「マネージャーになれば話すことは少ないかもしれないけど顔を近くで見ることが出来るからね。それに莉奈ちゃん、家事ができるからそういう事も出来ると思うんだ
。それに…。」
「それに?」
「ううん、何でもない。」
変なちょー君ですね…。それはともかく、
「…、マネージャー…。そう、ですね…。やってみます!よし、今から行ってきますね!ありがとうございます!ちょー君!」
「行ってらっしゃい。」
で、冒頭に戻ります。
「とにかく、マネージャー、やらせて欲しいのです!お願いします!」
「…、お前、ミーハーだろう。やらせる訳にはいけない。帰れ。」
「み?よく分かりませんがアンパ○マンさんには興味はありませんが…。」
「〜〜〜っ」
「言われてもうたなぁ、跡部。」
「というか、跡部、ア○パンマン知ってたんだな。」
「みたいやなぁ…。」
後ろでおかっぱさんと爽やかさんがコソコソと話しています。
「アン○ンマンさんはバイキ○マンにでも食べられればいいです。アンアンうるさいので。」
「ってアンアン言ってんのは歌だけやで。お嬢ちゃん。」
「あ、そうでした。すみません。」
眼鏡さんからツッコミを頂きました。ありがたいですね。
「くっくっくっくっ」
「どうした?跡部。」
おかっぱさんが聞きます。
「ハッハッハッハッ!おもしれーじゃねーの!おい、お前、名前は!」
?誰でしょう…。
「お前だよ!」
「お嬢ちゃんやで。」
あら、ツッコミをいただいちゃいました。
「ああ、すみません。2年の桐生莉奈です。」
「今日から氷帝学園テニス部のレギュラー専属マネージャーだ!いいな!」
「あ、ありがとうございます!」
私は無事にマネージャーになれました!やっと、あの人に近づける…。
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