番外編 恋の手伝い

「ええぇぇぇぇぇ!?不二が恋をしたぁ!?」

英二に最近何だかおかしい。何か悩み事でもあるのか?と聞かれたため、率直に答えた。

「うん。おかしいかな?」

「いや、おかしいとかじゃないけど意外だにゃ…。」

「…そんなに意外かな?」

「いや、一目惚れっていうのがなんとも、意外で…。」

…、僕って英二の中でどんな認識何だろう…?

「よし!」

英二が急に何かを決心したみたいだ。というか、何を?

「皆に言ってくるにゃ〜〜〜!!! 」

へ?嘘だろう?

「え、ちょっと、英二?」

「あ!大石〜、ちょっと聞いて欲しいんだけど〜! 」

バタバタと走って皆に伝えにいったようだ。

おっと、こんな事を考えてる場ないじゃない。早く止めないと!

「英二!ストップ!」

「本当なのか!?」

…、遅かった…。

「とうとう不二に春が来たか…。いやぁ、嬉しいな…。」

いや、そういう事ではないんだけどな…。

「でしょ!それでレギュラーを集めてお祝いしようと思うんだけど、どうかにゃ?」

「名案だな英二!今すぐに伝えよう!」

「いや、待って。」

「今から2年の教室に行って 海堂達に伝えて来るにゃ〜」

まずい、止めなければ!

「ストップ!英二!大石!」

全力で2人を止めた。

「あ、不二!」

「不二、おめでとう。」

「あ、ありがとう。じゃなくて。」

なんでノリツッコミ?

「じゃなくてって何でだ?春が来たんだろう?」

「そうにゃー。それでお祝いしようと思ったんだけど。」

もしかして言う相手、間違えた?

「いや、皆に伝えるのはやめといて欲しいんだけど。」

「あ!そうか。」

「そうそう。まだ片思いだからお祝いは、」

「え?片思い?」

「うん。」

「…、本当に?」

「うん。」

英二から聞いてないのかな?

「いや、なんか、すまない…。」

その前に皆に伝えようとした事を謝って欲しいんだけどな…。

「いや、彼女が出来たものだとばっかり…。」

「まだ名前を知ったばかりだから無理だよ。」

「名前を?」

「うん。」

「…、英二、ちょっと…。」

「なに?」

英二と大石がなにかコソコソ話をしている。一体何を企んでいるんだろう。

「よし、これで行こう。」

「ほいほーい。」

終わったみたいだ。

「不二、これから皆に伝えに行こう。」

あれ?

「そして、その子と不二が付き合えるように俺達が協力しよう!」

え?

「よし!そうとなれば皆に伝えに…、」

マズイ。

「ちょっと待って。」

「なに?不二。」

「少しずつ自分で距離を縮めて行きたいんだ。ダメかな?」

「英二。」

「うん。」

また英二と大石がコソコソ話を始めた。

「いいね?」

「うん。」

終わったみたいだ。

「不二。お前がそう決めたのなら。何も口出ししない。な?英二。」

「うん。不二が決めたんなら仕方いないにゃ。」

いい、仲間を僕は持ったな。

「2人とも…。ありがとう。」

「そのかわり、」

うん?

「お祝いはやるよ!」

え?

「よし!そうと決まったら伝えに行こう!」

ちょっと…。

「あ!桃だ!おーい!桃〜!」

「手塚〜!いるか〜?」

前言撤回ってこの場合、してもいいのかな…?



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