※関西弁ヒロイン
※バカテスの秀吉です

「秀吉のアホ」
「ワシがなにをしたと言うのじゃ」

呆れたようにいう秀吉に溜め息をつく。いや、確かに秀吉は悪くない。どっちかと言うと自分達の遺伝子のせいやな

「…だって自分らが言われてるあだ名知ってるやろ?」
「…………」

ムスっとした秀吉に自分もムスっとする
そう、自分と秀吉は「性別を間違えた人間」やと思われとるっていうかよく言われる

「ま、そらそやなー」

自分が男やと間違われて秀吉が女やと間違われる。寧ろ自分は第三の性別、秀吉に入るか入らへんかどっかで話し合いが行われとるとか聞く。あれやろ、どうせ明久達やろ…。

「しゃーない…か、」

自分も一応女や。だからほんまに女か?だの言われるとめちゃくちゃ傷つく。

「でも、」

口を開いた秀吉を見るとにっこりと笑いながら自分の腕を掴んだ。

「ワシだけが女らしい名前を知っておるのは嬉しいぞ?」

首を傾げて嬉しそうに、意地悪そうにいう秀吉に自分の顔が熱くなっていくんが分かる。

「ひ、ひでよ…」
「おーい!秀吉ー!名前ー!」

はっとして声がした方を見ると明久達がいた。

「明久達が呼んでおるの、行くぞ」
「わ…分かった…」

秀吉に言われて一歩踏み出したら耳元で話しかけられた。

「顔、赤いぞ…?」

そして軽く耳にキスをして明久達のところに行く秀吉にますます顔を赤らめる。

「秀吉の…ア、ホ………」

俯いて自分は秀吉達とは反対方向に向いて走り出した。


少女は手のひらで踊るだけ