「マルーコたいちょうん」 「腹立たしいしキモイ」 「本気の目で言わないで下さい!」
目が怖い!確かに寝起きのマルコ隊長は恐ろしく怖いけど今日のマルコ隊長はいつもの倍怖いです。すいません、ふざけたらスッと起きるかなって思ったんです…。 若干涙目の自分を放置して寝始めた。いや、起きろよ。
「隊長ー、起きて下さいよ」 「……」 「隊長ー!」 「……」 「…くそパイナップルめ」 ガッ(自分の顔を片手で掴まれた音) メリメリ(自分の頭蓋骨が悲鳴をあげている音) 「んぎゃあああああ!」
痛い!頭蓋骨が非常に痛い!ドッタンバッタン叫びつつ痛みに耐える自分離そうとすらしない隊長に悪意を感じた。
「起きてるじゃねーか!っていててて!」
半ばちびりそうな自分の元へ駆け足で走ってくる音がする。この急ぎようは…ガチャリとドアが開く音がする。
「エース隊長!!助けて!」 「俺の名前になにすんだ!マルコ!!」 「いつエース隊長のものになったんだろう」
今はそんな話じゃない。とにかく痛い。頭蓋骨がなってはいけない音を出してるから。
「よし…取れた…」 「あ、りがと…ごぜぇます…」
エース隊長と深い溜め息をついてぐったりとなる。
「頭、大丈夫か?」 「はい、大丈夫です」
本当は痛いけど。ジンジンするけど。
「ならよかった!!」 「はいって…ぐぺっ!」
エース隊長にいきなり抱きしめられたせいで変な声がでた。
「可愛いなー、名前は…」
よしよしと頭を撫でてくる…恥ずかしい。恐らく顔が真っ赤だろな…。とか思ってたらすごい勢いでマルコ隊長が起きてきた。
「エース、コロス」 「にしし!逃げるぞ、名前!」 「隊長の顔が鬼のような顔に…!」
マルコ隊長の部屋から飛び出し、自分の手を引いて食堂に向かうエース隊長と後ろからものすごいえげつい顔で追いかけてくるマルコ隊長を見て思わず大笑いしてしまった。
僕らはまだ何も知らなかった
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