「隊長!私ほんとに隊長のこと愛してます。結婚しましょう。」
「誰がするか!」
「痛っ!グーはだめ!」
「見て下さい、隊長!」
「んあ?…ぶふー!テ、テメェなにしてんだよ!」
「マルコ隊長のマネ」
「分かってるけど。…いや、ちょっと待て。こうしたらもっと似るんじゃねえか?」
「ぎゃー!隊長、ヤバい!すっごい似てる!アハハハハ!」
「おい、なにやってんだよい」
「「ごめんなさい」」
「隊長…わたしも、ティーチを」
「だめだ。お前はここにいろ」
「……、でも…!私……!」
「……っ…すまねぇ…名前…」
「、隊長!!待って!」
血に濡れた私の体が色んなことを目まぐるしく思い出させる。なにも感じることができない。ただ隊長を死なせるワケにはいかないの。
ねえ、隊長。弟の話ちゃんと聞くから話そうよ。随分前に隊長にイタズラしたの私だよ。ほんとはマルコ隊長に私のこと好きって相談してるの聞いちゃったときは心臓がはちきれるかと思った。だけどサッチ隊長が死んですぐにティーチを追いかけていった隊長を私は止めることができなかった。それからやっぱり毎日毎日隊長が大好きで仕方なくて辛かったの。お願い、だから生きることを諦めないで。もう一度、バカなことたくさんしようよ。
「たいちょおおおおおお!!」
汚い私が泣き叫ぶ。隊長は私を見ている。もちろん周りの海兵も私を目掛けて銃やら刀を振り下ろす。
「………ぐっ……ぅ…!」
「名前!やめろ!逃げろ!逃げてくれ!!」
「たい、ちょ………」
あちらこちらから大量の血が流れる。お願い、私の声。隊長に届いて。
「…っ……たい…ちょ、う…」
隊長が今にも泣き出しそうな表情で私を見ている。大丈夫、私は死なない。隊長と一緒に生きるって決めてるから。ニッと口元を上げる。隊長の前では笑うって決めたんだ。
「……生、きて…!」
声なんて全然出なかった。視界もどんどん霞んでいって目の前が真っ暗だ。痛みなんてもう感じなくなって隊長の声もどんどん小さくなっていく。
地面に倒れて必死に呼吸をする。頑張って生き延びて隊長にもう一度笑顔を向けるって決めたあの日。それは今でも変わらない。だから隊長、また会、い……ま………
サヨナラ、愛しのメランコリー
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