「悟飯さんは…死んだ…」

嘘だ。そんなハズはない。だって昨日まで普通にいたんだから。嘘でしょ?っと訪ねると眉間にシワを寄せて俯いたトランクスにやっと状況を少しだけ理解する。

「………そ、んな」

全身の力が抜ける。悟飯さんが…死…んだ…?もう一度トランクスを見ると目がかなり腫れている。

「い、いや…ああああ!!」

やっと状況に理解した私は大声を上げて泣き崩れた。隣にしゃがみこんでくれたトランクスにしがみついたら私が泣き止むまでずっとそばにいてくれた。




私は悟飯さんに惚れていた。あの笑顔も優しさも全部全部大好き。だけど思いを伝える前に悟飯さんは死んでしまった。

「…ご、はんさん……!」

悟飯さんの声が聞こえなくて私の声はもう届かないの。

「……トランクス…!!」
「…、なんだ?」
「人造人間を、人造人間を…!」

上手く言葉が出ない私は必死に言葉を続ける。

「…倒して……!!」
「………っ!」

トランクスは私を抱きしめた。

「トラ…」
「…………絶対倒す…!」

背中に回した腕の力もその言葉もすごく力強くて私は目を閉じた。


君の愛し続けた世界