「一護…お昼一緒に食べれる…?」
「その…わりぃ、…」

一護が目を泳がせている姿を見て急いで付け足す

「あ、無理だったらいいの!ほら早く用事済ませてきなよ!」

ヘラヘラっと笑って一護の背中を押す。すると私にお礼を言って走り出した一護の後を朽木さん達、いつものメンバーが追いかけて行った。

「……ふぅ」

ため息を吐いて椅子に座る
一護達がなにか秘密を隠していることは気付いている
それについてとやかく問うのはなんだかいけない気がしてずっと見て見ぬフリをしている

私は一護のただの幼なじみだし…ね…。窓の外を見ればいつも通り晴れ晴れとした空だった。



「疲れた…」

学校が終わっていそいそと帰る。今日は一護達、放課後までに帰って来なかったなぁ…。
…寧ろ今日も、か

「嫌われた…のかな…」

小さい頃はお互い秘密事もなければ喧嘩も滅多になかったのにな…

「、」

ポタポタポタ
大量の涙が溢れ出てきた
泣くな、私
言い聞かせる度に涙が出てくる
ある程度気が済むまで涙を流して乱暴に服の袖で涙を拭う

するといきなり隣からボトリと鈍い音が聞こえた

「な、なに…これ…!?」

見てみるとそこにあったのはスズメの死骸、しかも真っ二つに引き裂かれている

「…!?」

スパッと頬に何かが擦める
数秒すると真っ赤な血が流れ出した

「どうなってるの…?」

不自然な行動に周りを見ると誰もいない
茫然としていると後ろから私を呼ぶ声が聞こえた

「……一護…?」

振り向くと誰もいない、軽く溜め息をついて歩き出そうとすればお腹辺りになにかが突き刺さった傷みを感じた

「……え…?」

鈍い傷みと共に頬を擦めたときとは全く量が違う血が流れだした
体が大きく揺れる
意識がもうろうとしてるときに誰かが私を受け止めてくれている気がした

「………い、ち…ご…」


残骸と秘密と君の泣き声