色彩
■ 23.座談会@

『ふふ。流石玲奈さんです。じゃあ、皆さんの紹介をしましょうかね。まず、こちらは漣玲奈さん。五番隊の第六席です。前は六番隊に居たんですよね。』
「えぇ。朽木隊長と咲夜さんにはとてもお世話になりました。」
『ふふふ。そしてこちらは三番隊第三席の南雲蓮。この琥珀庵の次男でもあります。』


「どうも。僕も元六番隊です。玲奈さんにもお世話になりました。もちろん、朽木隊長と咲夜さんにも。今でも顔を合わせると声を掛けてくださいますし。」
蓮は嬉しそうに笑う。
『こう見えても蓮は強いです。三席にしておくのは勿体ないくらいで。』


「確かに。蓮さんって、見かけによらず武闘派っすよね。」
侑李が意外そうに言う。
「そうかなぁ。まぁ、咲夜さんに鍛えられたからね。というか、三席にしておくのがもったいないのは青藍でしょ。」
『ん?僕は三席ぐらいがちょうどいいの。』


「青藍様ったらまたそんなことを言って・・・。そうそう。私、疑問に思っていたのだけれど、三番隊って三席がもう一人いるわよね?」
「李空さんのことですか?」
「あれ、どうしてなの?十三番隊みたいに病弱な隊長が居るわけでもないのに。」
玲奈は首を傾げる。


「それはですね・・・隊長が日々逃げ回るので、イヅルさんが胃潰瘍になって総隊長に直訴したみたいですよ。それで、僕が六番隊から移動になりました。僕は書類整理もしますが、主に隊長の捕縛係です。毎日のように隊長を捕まえに行くので、縛道がすごく得意になりましたよ・・・。」


『あはは・・・。ローズさん・・・。』
蓮の答えに青藍は苦笑する。
「なるほど。そんなことがあったのね。それにしても総隊長に直訴って・・・。吉良副隊長も苦労しているのね。」
「流石に最近は隊長の扱いに慣れてきたようですけどね。」


「蓮さんは、たまに四番隊にもいらっしゃいますよね。」
「そうだね。隊長がちゃんと仕事をしていれば、僕の仕事は少ないから、よく四番隊の応援に呼ばれる。だから雪乃とは結構会うね。」
「蓮さんの腕は四番隊の席官並みなのよ。」


「ふふ。咲夜さんと睦月さんに仕込まれましたからね。青藍だって実はいい腕しているんだよ?ね、青藍?」
蓮は青藍を見て言った。
『そうだっけ?』
「惚けても無駄だよ。六番隊で負傷者が出ても青藍が応急処置をしてくれるから、四番隊での治療が楽だもの。」


「確かにそうだわ。六番隊の隊士に聞くと、大体青藍が手当てをしてくれたっていうもの。」
『まぁ、僕も睦月と母上に仕込まれているからね。ねぇ、睦月?』
「そうだな。ま、治療においては青藍よりも茶羅の方が腕はいいが。」


「そう言う睦月さんは比べることが出来ないくらいの腕ですけどね。卯ノ花隊長の信頼も厚いですし。」
「睦月さんの薬、すっごくよく効くよね。・・・苦いけど。」
「そうそう。めっちゃ苦い。」
「俺も呑んだことがあるが、あれは苦いな・・・。」
キリト、侑李、千景が苦さを思い出したような顔をする。


『あはは。あの父上が文句を言うくらいだからね。』
「その割にご当主は顔色一つ変えないから面白くない。」
睦月が詰まらなさそうに言う。
『睦月、絶対にみんなが苦さに苦しむのをみて楽しんでいるよね・・・。』
「その時の睦月さんの微笑みは、四番隊では悪魔の微笑みと呼ばれているわ。」


『あはは。さすが睦月。そしてこちらは、峰藤薫さんと茅嶋千景さん。僕が霊術院の一回生だった時に六回生だった先輩方です。薫先輩は八番隊の第十二席。千景先輩は七番隊の第十三席です。霊術院時代には毎朝稽古のお相手をしていただきました。』
「ふふ。稽古の相手をしてもらっていたのはこちらの方さ。お蔭で随分腕が上がったよ。」


「そうだな。術院時代から青藍には一度も勝てていない。」
「初めて先輩方と青藍の打ち合いを見たとき、僕びっくりしたよ。」
京が思い出すように言う。
「僕も。だって、先輩方とやっても青藍汗ひとつかかないんだもの。」
「一人だけ涼しい顔してんだもんな。」

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