色彩
■ 33.質問コーナー@

「・・・さて、気を取り直して続けましょうか。なんだか色々と衝撃過ぎて何をするのか忘れてしまったのだけど・・・。」
「ははは。確かにな。・・・という訳で、ここからは質問コーナーといこう。」
「そうだね。僕らが知っていることなら何でも話すよ。」


『もちろん話せる範囲でね。』
「そうね。」
「青藍限定で、愛だの恋だのの話を聞いてもいいよ。」
『ちょっと、京!?何を言っているの・・・。』


「え、だってみんな気になっているでしょう?」
京の問いに会場の女生徒が全員頷く。
「ほら、教えてあげなよ。色男。」
『あのね・・・。僕を何だと思っているの・・・。』
「はは。まぁ、とりあえず、何か質問ある人は挙手!!」


「朽木三席に質問です。この霊術院に朽木家の方がいらっしゃるという噂があるのですが、それは本当なのでしょうか?」
『え?そんな噂があるの?』
その質問に、橙晴は目を丸くしている。
『ふふ。僕は知らないなぁ。雪乃は、知っているかい?』


「貴方が知らないのにどうして私が知っているのよ・・・。」
雪乃は呆れたように言った。
もちろん、知らないふりなのだが。
『だって、雪乃は茶羅とも仲良しだから。』
「そうだけど・・・。朽木家繋がりで言えば、草薙先生は朽木家の医師よね。」


『そうだね。睦月の薬は苦いんだよ・・・。風邪ひくと大変なんだから。』
「知っているわ。でも効果は抜群よね。あの微笑みで薬を飲まされたのはトラウマになりそうだけれど。」
『あはは。睦月は薬を飲むことに関しては鬼になるからね。あの普段の優しい微笑みは嘘なんじゃないかと思うよ。』
まあ、嘘なんだけど。


「先ほど術院時代に刺されたという話がありましたけど、聞いてもいいのでしょうか?」
『あはは。刺されたのは本当。』
「僕ら、びっくりしたんだから。」
「そうそう。それも縫うほどの怪我だしな。」
「僕、すごく心配したんだからね!」


『あはは。皆さんにはご心配をおかけしました。』
青藍はそう言って笑う。
「笑い事じゃないわよ。青藍が止めなければ家ごと潰れていたかもしれないのよ。」
「朽木隊長、不満そうだったけどな。」
「うんうん。咲夜さんもどうしてくれようか、って言っていたしね。」


『まぁ、さっきの通り、父上も母上も過保護だからね。他にも保護者がたくさんいるし。でももう傷もないし問題ありません。それにあの二人に任せたら色々と危険すぎる。何でもできてしまうから何をするかわからないよ。』
「「「「確かに。」」」」


「術院時代から始解が出来たというのは本当ですか?」
『そうだね。正確に言うと、入学前から出来たけど。』
「青藍、一回生の時、現世実習で巨大虚倒しちゃったもんね。」
『あはは。そんなこともありましたねぇ。』
青藍はそういって微笑む。


「なんで他人事だよ。お前、先輩たちに結界の中から外が見えないようにしてくれって言ったんだってな。」
「そうそう。僕らに始解を見せないためだったんだって?」
「青藍、狡い!」


『それは、仕方ないでしょう。始解できるなんて言ったら飛び級で皆と卒業できなくなってしまうもの。だからあの虚を倒したのは春水殿ということになっているはずだよ。』
「そうだとしても釈然としないわ。」
『あはは。ごめんって。』


「朽木三席は一か月間でどのくらい告白されているのですか?」
『あはは。それを聞くのか・・・。』
青藍は困ったように笑う。
「みんな気になるからじゃない?」
「で?実際どうなの?」


『ははは。僕がそれを数えていると思う?』
「「「「思わない。」」」」
「院生の頃からそうだったもの。」
「だな。院生の頃は月に15人くらいだったか?」
「そうだね。」


『何故君たちがそれを知っているのかな・・・。』
「「「見ていたからね。」」」
「呆れた人たちねぇ。」
『あはは。入隊してから六番隊の隊士にでも聞くといいよ。裏庭の掃除当番になった隊士が数えているらしいから。』

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