色彩
■ 29.死神たちの日常

「じゃ、次は九番隊だな。九番隊の隊長は六車拳西。副隊長は檜佐木修兵だ。そしてスーパー副隊長として久南白がいる。」
「スーパー副隊長って何なの?」
「さぁ?なんか、久南さんが自分も何か役職欲しいってごねたらしいぞ。」


「確か、六車隊長と久南副隊長って昔護廷隊を離れていたんだよね。」
「そうそう。三番隊の鳳橋隊長や五番隊の平子隊長もだよね。」
『あの方たちもいろいろあったからね・・・。』
事情を知る青藍は苦笑する。


「で、九番隊は瀞霊廷通信の編集もしていてな。隊長が逃げているから、編集長はずっと修兵さんなんだけど。・・・実は最近俺も編集部に駆り出されている。」
侑李は疲れたように言った。


『あはは。それはお疲れ様。』
「流石侑李。苦労人。」
「そうね。侑李は面倒見が良さすぎるのよ。どうせ檜佐木副隊長に同情して手伝いますとか言ったんでしょ?」


「・・・その通り。しかも担当京楽隊長だぜ。毎回締切守ってくれねぇの。どうすりゃいいと思う?いつも何処に居るのかわかんねぇし。」
『ふふ。八番隊副隊長の七緒さんか、五席の晴さんに相談するといいよ。机に縛り付けてでも原稿を書かせてくれるから。』


「机に縛り付けて・・・?」
「あの京楽隊長を?」
侑李と京はぞっとした表情をする。
「伊勢副隊長って流石よねぇ。格好いいわ。南雲五席もそうだけど。」


『ふふ。晴さんは春水殿を毎日追いかけているから鬼道と瞬歩の腕が相当上がっているらしいよ。まぁ、あの人を的にしているんだから当然だけど。』
「的って・・・京楽隊長も大変だね。」
キリトは苦笑する。
「まぁ、九番隊は編集部もあるからな。いつも忙しい。で、次は十番隊な。」


「僕?まあいいけど。十番隊の隊長は日番谷冬獅郎。史上最年少で隊長になった人だよ。そして副隊長は松本乱菊。姉御肌のいいお姉さんなんだけどね、仕事をさぼりがちなんだよね・・・。僕、いつの間にか副隊長さがしが仕事になっているよ・・・。」
京は疲れたように言った。


『あはは。京も苦労人だねぇ。』
「笑い事じゃないの!副隊長が仕事しないと隊舎の気温がどんどん下がって行くんだから!真夏でも寒かったりするんだからね・・・。」
『ふふ。仕方ないよ。冬獅郎さんだもの。氷雪系最強の氷輪丸が斬魄刀なんだから。』


「だから僕ら隊士は必死で副隊長を探しているんだよ・・・。それから、女性死神協会の資金繰りのための計画書なんかを隊長たちに持っていったり・・・。」
『それで六番隊に来たこともあったね。』
「朽木隊長は見ることもせずにゴミ箱に捨てたけどね・・・。」
「お前・・・大変だな。」
そんな京に侑李は同情するように言った。


「隊の雰囲気はすごくいいんだけどね。たまに副隊長が本気で隊長を怒らせるから、困るよね。」
京はため息を吐きつつ言った。
「でも十番隊の隊長と副隊長って休日も一緒に出掛けたりしてんだろ?」
「そうみたい。隊長は文句を言いつつも副隊長を信頼しているから。」


『仲が良いよねぇ。まぁ、あの二人も付き合いが長いからね。』
「隊長が副隊長に抱き着かれて窒息しそうになっていたりするけどね・・・。僕もたまに死ぬかと思う。」
『あはは。僕も。』
「あの豊満な胸はもはや凶器よね・・・。」


「じゃあ、四番隊について話すわね。隊長は卯ノ花烈。副隊長は虎徹勇音。隊長は浮竹隊長や京楽隊長よりも隊長歴が長いのよ。四番隊は補給部隊だけど、隊長はとってもお強いの。」
『そうだね。烈先生はとっても強いんだ。戦いも強いけど、他の隊長たちも頭が上がらないんだよね。』


「そうね。十一番隊の猛者たちを黙らせてしまうのよ。流石だわ。」
「でも普段は優しいよね。」
「うん。僕書類を届けに行くと、いつもお菓子貰うよ。」
『キリトは烈先生にも可愛がられているのか・・・。』


「お前、意外と世渡り上手だよな・・・。」
「そうかな?皆優しいよ?」
「うん。無自覚なのが此処にもいるね。」
「そのようだ。」


『烈先生の回道の腕は素晴らしいんだよ。父上も助けられたことがあるんだって。』
「朽木隊長に限らず、多くの隊長たちが卯ノ花隊長のお世話になっているわ。更木隊長に大人しく治療を受けさせることが出来るのは卯ノ花隊長位ね。」
『隊長たちって意外と無茶をするからね。』
青藍はそう言って苦笑する。


「ふふ。朽木隊長とか、咲夜さんとかね。」
『あはは。お世話になっているようで。』
「ま、それは青藍も同じだよね。」
『そんなことないよ?』


「あら、術院時代に刺されたのはどこの誰だったかしら?」
『あはは。誰だったかなぁ。』
「笑って誤魔化さないの。」

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