蒼の瞳、紅の瞳
■ 19.一人目

花火が打ち上げられ、開会式が始まる。


「さて、今日は死神全員で鬼ごとをやってもらう。全員が追うものであり、追われるものである。先ほど配られた腕輪を取られたらゲームオーバーじゃ。ただし、三席は三席か隊長副隊長しか捕まえられぬというように、自分よりも席次の低いものを捕まえることはできぬ。また、斬魄刀の解放は禁ずる。制限時間は3時間じゃ。これは、ただの遊びではない。今日は黒崎一護にも来てもらっておる。現世の人間に負けることの無いように、実践と思い、力の限りを尽くすがよい。黒崎一護、隊長、副隊長を一人でも捕まえたもの、席官を十人以上捕まえたもの、または隊員を三十人以上捕まえたものには金一封と休暇を与えよう。」


総隊長の言葉に隊員たちの意気が上がったようだ。
「これから三時間の間、お主らの行動はカメラで監視されておる。カメラはこの闘技場内で放映しておる。隊長格や上位席官の技をよく見るよい機会じゃ。逃すことの無いように。では、準備はいいかの?」


「「「「おぉー!!!」」」」
隊員たちの雄叫びが会場内に響き渡る。
「それでは、各自好きなところに向かうがよい。次に花火が打ち上げられたら鬼ごとの開始じゃ。」
その言葉とともに、隊員たちは瀞霊廷内に散って行ったのだった。


ふぅ。
ここまでくればいいだろう。
隊長の参加は、白哉、京楽、冬獅郎、剣八、浮竹。
副隊長は虎徹副隊長、涅副隊長、やちる以外の全員が参加している。
咲夜が参加者を確認していると、開始の花火が打ちあがった。


ふふふ。
さて、誰から捕まえようかな。
一応平隊員だから誰でも捕まえられるんだよね。
隊長格しか捕まえる気はないけどね。
咲夜は霊圧を探りつつ考える。


『おや?近くに強い霊圧があるな。これは確か・・・二番隊の副隊長だな。行くか。お手並み拝見だ。』
咲夜はそういうと、霊圧を消して大前田に後ろから近付いていく。
「あ?誰だ?」
流石に二番隊。
気配に気づくのが早いな。


『初めまして。十三番隊、漣咲夜と申します。』
「お前は・・・。」
『大前田副隊長、申し訳ありません。』
大前田は咲夜が誰であるのか気が付いたようだが、咲夜はそれを相手が言葉にする前に攻撃を仕掛けた。
咲夜の瞬歩に追いつけなかったのか、大前田はあっさりと攻撃を食らって意識を失った。


『ふふん。一人目。』
咲夜が大前田の腕輪を外してあたりの霊圧を探ると、あちこちで衝突が起こっている様子が伺えた。
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