蒼の瞳、紅の瞳
■ 36.結局三人揃う


「なんだい、二人してそんな風に笑い合っちゃってさぁ。僕は仲間はずれかい?」
京楽が音もなく現れた。
『京楽。仕事は終わったのかい?』
「あぁ。やっと七緒ちゃんが解放してくれたよ。それにしてもいいなぁ。浮竹は。咲ちゃんが十三番隊に居るんだもの。」


「ははは。八番隊にはやらないぞ?」
「咲ちゃんが居れば僕は仕事なんてしなくてもいいのになぁ。」
『私の仕事が増えるだろう。八番隊になんか行くものか。・・・でもまぁ、京楽にも恩があるし君も大切な友人だ。たまには手伝いに行ってやろう。』


「本当かい?それは嬉しいね。僕も咲ちゃんのこと大切な友人だと思って居るよ。」
京楽はそう言って咲夜に抱き着いた。
『うわ。やめないか。ひげがくすぐったいぞ。』
「うふふ。幸せだぁ。」
『こら!京楽、やめろ。浮竹、助けろ。』



「こらこら、京楽。漣はまだ病み上がりなんだ。やめないか。」
「えー。でも咲ちゃん、斑目三席とやりあったって言う噂を聞いたよ?」
「漣、お前は何をやっているんだ・・・。」
浮竹は言いながら頭を抱える。


『だって、しばらく動けなかったから体を動かしたかったんだもの。』
「卯ノ花隊長に怒られても知らないぞ。俺たちは助けないからな。」
「そうそう。咲ちゃん一人で怒られてね。僕らは山じいに怒られるだけで十分だよ。」
「そうだ。卯ノ花隊長は怒らせると怖いんだからな。」


『・・・へぇ。君たち、烈さんのことそんな風に思って居たのか。後で烈さんに言いつけてやる。』
咲夜が二人を横目にみつつそういうと、二人の表情が引きつった。


「い、いや、今のは漣に無理をしてほしくないからであって、卯ノ花隊長が怖いと言ったのは言葉のあやというか・・・。なぁ、京楽?」
「そ、そうだよ。だから、その、卯ノ花隊長には・・・。」
『どうしようかなぁ。』
咲夜はそう言って伝令神機をとりだした。


「「言わないで下さい。お願いします。」」
そんな咲夜を見て浮竹と京楽は声をそろえてそう言ったのだった。
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