蒼の瞳、紅の瞳
■ 26.縛られる男


咲夜は七番隊への挨拶も済ませて、八番隊に向かっていた。
『京楽、居るかい?』
窓から隊主室に侵入する。
「おやぁ、咲ちゃんじゃないか。もういいのかい?」
『あぁ。それより何だ?その恰好は。』
京楽は椅子に縛り付けられている。


「いやぁ、隠していた書類が七緒ちゃんに見つかっちゃってさぁ。これが終わるまでほどいてくれないっていうのよ。だから僕、頑張って仕事してるわけ。」


『さすがだな。伊勢副隊長は。・・・京楽、この間は世話になった。ありがとう。』
「いいんだよ。みんな無事だったしね。一番つらいのは咲ちゃんだろう?」
京楽は咲夜を気遣うような瞳を向けた。


『そんなことないさ。少しさみしいけれど、私にはみんなが居るからな。』
「そっか。よかった。」
『それから、正式に死神に復帰した。これからもよろしくな。』
「本当かい?それはうれしいなぁ。また咲ちゃんと仕事ができるのか。」


『あぁ。山じいが四十六室に許可をもらってくれたんだ。』
「やるねぇ。さすが山じいだ。」
「失礼します。隊長、仕事の方は・・・。」
七緒が隊主室に入ってきた。


『伊勢副隊長。』
「漣さん?お体はもうよろしいのですか?」
『はい。この間はありがとうございました。これからは、死神としてよろしくお願いします。』


「正式に死神に戻られるのですね?こちらこそよろしくお願いいたします。」
『さて、私はもう行くよ。京楽、ちゃんと仕事をするように。伊勢副隊長、京楽をよろしくお願いしますね。』
「はい。」
「えぇ〜。咲ちゃん助けてくれないの?」
京楽が何か言っているが、咲夜は構わず窓から出て行った。
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