蒼の瞳、紅の瞳
■ 25.すっきりした顔


食堂でイヅル達と別れた咲夜は、四番隊で卯ノ花に正式に死神に復帰したことを伝え、その後五番隊に向かっていた。


「なんや。もう動いてもええんか?」
すると、いつかのように塀の上から声が降ってきた。
『真子さん。えぇ、もう大丈夫です。その節は大変お世話になりました。』
咲夜はそう言って頭を下げる。


「そんなんええねん。お互いさまや。恩を返すのは当然やろ。」
何でもない事のように平子はそう言った。
『ふふ。そうですね。本日より、正式に復帰しました。これからもよろしくお願いします。』


「そうかァ。そらよかったなァ。よろしく頼むわ。」
『はい。さっき桃にも会ってきました。あの子も強くなりました。』
「そらそうやろ。オレの副隊長やぞ。当然や。」
『そうですね。』


「あれ?漣先生、もう動いていいんすか?」
『修兵!うん。もう大丈夫だ。』
真子さんと話していると、修兵と拳西さんがやってきた。
「サクじゃねぇか。この間は大変だったみたいだな。俺と白はちょうど任務で居なかったんだ。」


『あはは。みんなにお世話になってしまいまして。今あいさつ回りをしているところなんです。修兵、この間はありがとう。助かったよ。』
「いえ。俺は何も・・・。」
修兵は照れたようにそういった。


『それに、強くなった。私は嬉しいよ。』
咲夜はそういって修兵の頭を撫でる。
「うわっ。ちょっと先生!?」
そんな咲夜に修兵は驚きの声を上げた。


『背も伸びているし。縮んでしまえ。』
そういうとぐいぐいと修兵の頭を下に押し付けようとする。
「うわぁ、そんな無茶な・・・。」


「えぇなあ。サク、オレも撫でてくれへん?」
修兵で遊んでいると真子さんはそう言いながら塀から降りてきた。
『いくらでも。』
咲夜はそういうと真子の頭を撫で始めた。
「癒されるなァ。」


『真子さんの髪、いつも綺麗ですよね。』
「そやろ。」
咲夜が褒めると彼は自慢げに頷いた。
その様子を見ている拳西に咲夜は声をかける。
『拳西さんも撫でますか?』


「いらねぇ。まぁ、なんかすっきりした顔してるな。修兵、行くぞ。じゃあな。」
「はい。失礼します。」
そういって二人は去って行った。
『さて、私ももう行きますね。また来ます。』
「おう。」
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