蒼の瞳、紅の瞳
■ 28.妹の帰宅

「ただいまー!!!」
その時、そんな明るい少女の声が響いた。
見ると、戸口に霊術院の制服を着た少女が立っている。
「おかえり、晴。」


「蓮くん?帰ってきてたの!?お帰り!!」
そう言って彼女は蓮に飛びついた。
「こらこら。お客様の前ですよ、晴。」
「お客様・・・?って、この方は!!!この間の!!なんでうちに居るの!!!??」


『ふふふ。元気だなぁ。君が蓮の妹か。今日はお茶を飲みに来たのだ。』
「騒がしくて、申し訳ありません。・・・お前も挨拶なさい。」
瑛二に言われてはっとしたように彼女は頭を下げた。
「は、初めまして!南雲晴と申します。」
『ふふふ。私は朽木咲夜。よろしくな。』
「は、はい!よろしくお願いいたします!」


「それで、こちらは、朽木隊長だよ。」
「お初にお目にかかる。」
「うわぁ、こんなに近くで見られるなんて・・・眼福だわ。じゃなかった!!いつも兄がお世話になって居ります!」
晴はきらきらと瞳を輝かせていった。


『ふふふ。お世話になっているのはこちらの方だよ。白哉の休憩時間を作るために、蓮はいつも頑張ってくれているのだから。』
「それは、僕だけの力じゃないですよ。六番隊士全員の力です。」
『ふふふ。ありがとな。』
「お礼を言われるほどのことではありませんよ。先生にはいつも黒刃と白刃を貸していただいていますし、朽木隊長にもお世話になっていますから。」


「いいなぁ。私も早く死神になりたい。この間の話を聞いて、ますますそう思いました!」
『そうか。それは嬉しいなぁ。』
「浮竹隊長と朽木副隊長代理のように、何百年も友人でいられる関係がとてもうらやましいです。」


『ふふふ。君にもできるさ。』
「本当ですか!?」
『あぁ。』
「それから、朽木ご夫妻のような仲の良い夫婦関係を築くのも私の夢です!理想の夫婦だって、あの講義の後から学院の皆が言っているのですよ。」


『嬉しいなぁ。白哉のお蔭だな。』
咲夜は白哉に向かってほほ笑む。
「咲夜のお蔭であろう。」
ふ、と笑って白哉が答える。
「ふふふ。本当に仲がよろしいのですね。」


「そうそう。六番隊では毎日この光景が見られるんだよ。」
「ははは。俺は、一日中これを見せられる。」
睦月が疲れたように言った。
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