「ポニーテールってさあ、結構結ぶの大変だよな」
と風丸に言われました。俺は大したことじゃないけどでもやっぱりたまに面倒だなと感じることを風丸も感じていたんだなと思うと少し嬉しくなりました。
「だよねー」
「な!髪を無造作にまとめると浮いたり、結びきれないで残ったりするからさ、結構面倒なんだよなー」
「わかるわかる!あと高めに結ぶのって大変だよね!髪が結構重いし、ゴムに通しづらいし!」
「そうそう!でも高めに結ばないと邪魔なんだよな!」
「うっとおしいよね!」
と俺が言うと風丸も大きくうなづいてくれました。何かでこんなに意見が一致したのは初めてです。あまりに意気投合して、俺らはなんだかとても楽しくなってきました。
「それで結ぶの面倒って言うとさ、切ればいいじゃんって言われるんだよね」
「だよな!俺もこの間豪炎寺に言われた!すました顔でさ!」
と言って風丸は困ったように笑って肩をすくめました。俺もそんな経験はあったのですぐに言葉が出ました。
「「だけど絶対切りたくはない!」」
え?と顔を見合わせました。二人同時におんなじことを考えていたようです。ちょっとした間があって、そして二人とも笑顔を抑えることができず、くすくすと笑ってしまいました。
「こんなに気が合うやつはじめてだよ」
「あはは。俺も」
そう言って二人で笑って、あとは適当な話をしました。俺と風丸はなかなか意見が合って、それがとても意外でした。たくさん話して、最後に今度お互いの髪を結ぼうという約束をして、帰路につきました。髪を揺らすように吹く風が妙にくすぐったかったのを覚えています。
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