キスしながら言った。
「狂ってるよねえ」
「何が」
「俺たち」
照美君が首をかしげながら聞いた。
「それは同性同士でキスをしているという意味で?」
「それもあるね」
「あとは何だい」
「俺らの知り合いは、多分俺達がこういうことをしているのを知ってるのに、何とも言わないこと」
「ふうん」
「やっぱり他人事なのか、それとも宗教があってないものだからなのか、とにかく気持ち悪いよね。俺がホモだということを抹消して、みんな俺と関わるんだよ。凄いよね」
「…そうかもしれないね。さて、それじゃあどうするんだい?基山君はキスするの止めたいのかい?」
照美君が楽しそうに笑って言った。きらきらした子供みたいな笑顔。そして彼の長い髪もきらきらと輝いている。だから俺はきらきらした笑顔で答えた。
「ううん。このまま続けようよ」
また照美君の柔らかい唇と俺の唇が重なる。これはきっとあやふやなモダンへのアンチテーゼ。
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