「佐久間君ってさ、次郎っていうんだよね?僕さ、士郎っていうの」

と吹雪士郎が隣で楽しそうに言った。これはまた下らないことを頼まれるパターンだなと俺は考えた。

「似てるよねー」
「ああそーだなー」
「何そのやる気のない返事」
「だって今の俺は休憩中だし」
「えー」

吹雪がつまらなそうな顔をしている。でもそんなこと知らない。俺は今疲れてるんだ。休ませろよ。

「ねえ佐久間君。僕をさ、士郎って呼んでよ」
「やだ」
「えー。僕も佐久間君を次郎って呼ぶからさー。いいでしょ?」
「よくない」

佐久間君が構ってくれないー。とか言って吹雪が何だか色々言い始めた。うるさいな。俺疲れてるんだけど。休息中なんですけど。シカトしてたら逆に吹雪がぎゃあぎゃあ言ってきた。ねえ佐久間君、僕を士郎って呼ぶだけだよ?指一本動かさなくていいんだよ?ねえ佐久間君?いいでしょ士郎って呼んでよねえねえー!

「うっせええー!呼べばいいんだろ!し・ろ・う!これで満足か!?」
「うん。ありがとう次郎君」

と言ってにこりと笑うと、吹雪はピタリと静かになった。あんまり静かだからびっくりしてしまった。

「どうしたんだよ」
「え?静かにしてるんだけど。だって佐久間君休んでるんでしょ?あ、さっきはごめんね。ちょっと佐久間君に構って欲しかっただけなんだ」

吹雪はケロリとした顔でそう言った。なんだそれ意味分かんね。つうか逆に腹立つ。悔しいから嫌味ったらしく言ってやった。

「士郎士郎士郎士郎のばあか!」

吹雪士郎は、次郎君って面白いよね。大好き。と言って笑ってた。
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