新しく日本代表に入った佐久間次郎君。
風丸君に彼はどんな人なの?ときいたら「お前が円堂を好きなように、鬼道が好きな奴だよ」と言われた。

え。なにそれ。

どんな人なのかさっぱり分からないので(俺みたいって何。風丸君も失礼だな)直接話をしてみることにする。とりあえず練習の合間に休憩している彼に話しかけてみた。
「ねえ。佐久間君」
「…なに」
「えーと。話がしたくて。あ、俺は基山ヒロト」
「知ってる。鬼道さんにきいた。エイリアの奴だろ」
まあ、確かにそうだけど。それを言われるとは思わなかった。ショック。佐久間君は気にせずドリンクを飲んでいる。
「鬼道君と仲良いの?」
「仲が良い、というか…鬼道さんは元々帝国にいたから」
話しやすいんだ。と佐久間君は言った。ちょっとだけ微笑んで。
「へえ。風丸君がさ、佐久間君は俺が円堂君を好きなように、あ、俺円堂君が好きなんだけどね、君も鬼道君を好きだって言ってたんだけど本当?」
「はあっ!?」
彼はとても驚いた声を出すとちっげーよ!と全力で否定した。あれ?話が違う。
「好きじゃねーよ!いや嫌いじゃないけど、好きじゃねーよ!違うんだよ!あの、そのだな!俺は鬼道さんを尊敬してんの!純粋に凄いと思ってんの!好きとかじゃなくてさあ!てか風丸ふざけんな!ああくそう違うんだよ!」
と佐久間君はわたわたしながら顔を赤くして言った。あんまりにわたわたしてるから手に持ってるボトルから中身がこぼれた。その姿を見ていたら風丸君の言った俺みたい、の意味が分かった気がした。確かに俺は円堂君をそんな風に好きだ。
そんなことを考えたらわたわたしてる佐久間君に親しみを感じて、ふふふと笑ったら、笑うな!と怒鳴られた。
「俺らは似てるかもね」
と言ったら、佐久間君は今度はとても不思議そうな顔をして「はあ?」と言った。俺がそれには答えないでまたふふふと笑うと「なんなんだよ!」とまた怒鳴られた。面白い人だなあと思った。
また今度話をしてみよう。
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