はい、あーん。

金色の小さいフォークを口の前に持っていく。先には生クリームの付いた苺。ショートケーキに乗ってるあの真っ赤で美味しそうなやつ。

ん、あーん。

それを風丸は俺のフォークから口に入れると美味しそうに食べた。うまいか?ってきいたら、ああ!って笑った。可愛い。

でもごめんな。ショートケーキは一個なのに俺が苺とっちゃって。だからお詫びにケーキは佐久間が少し多く食べろよ。

風丸の金色の小さなフォークが白いケーキを縦に切り、横に切り、食べやすい形にしていく。生クリームがなるべくたくさん乗るようにすると、フォークで刺した。それを持ち上げてにこりと笑うと、

はい、佐久間あーん。

と、それを差し出した。やっぱり可愛い。断る理由などないので俺も笑顔で食べた。

あーん。

生クリームのケーキはやっぱり甘い。これを食べるのは俺より可愛い風丸の方が似合うな。と思ったので、風丸が切り崩したのと反対側をフォークで刺した。上手く切ろうと思ったら、フォークにケーキがくっついて切れない。予想外!ちょっとまてよ!?そんな俺が困ってる姿を見て風丸が、佐久間可愛いな。と言ったのが妙に恥ずかしかったから、俺はケーキは諦め、体を乗り出して彼の唇にキスをした。やっぱり可愛い。
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