恋する顔は見なくていい。






(♀夢/英雄学/爆豪勝己/notヒーロー志望/交際if)

(※notヒーロー志望が勝己と交際しててバリバリに意識していたら)





最近あいつがまた俺のこと避けてやがる。ついこないだも俺のこと好きなんてクソ今更なことで頭パンクさせてやがったから、どうせまたくだらねえこと神妙に考えてるっては想像つく。今度はなんなんだよ。めんどくせぇ。

「おい◎」
「何?」

コレだよクソが。やっぱこっち見やがらねぇ。

「てめェどこ見て返事してンだよコラ」
「え、ああ…ごめん」

伏せてた目を上げたが、一瞬目が合うとまた逸らした。そのまま、何?って続けてきて反射的に眉間が寄る。◎の胸ぐら掴んで強制的に俺の方を向かせた。顔逸らせねえように前髪も掴んだ。

「ザけた態度してっとてめぇでも殺すぞ!!」
「ちょっ…」

慌てた声だ。珍しい。こいつが俺にビビるなんてねぇと思ってたが、そういや今までは手ェ上げたことはなかった。流石にこいつでも殴られんのは怖えってことか。

手ェ離してやろうと思ったら、◎の顔は見る見る赤くなった。それを自覚したのか両手で顔を覆う。

「…あ?」
「…」

両手に隠れきれてねぇデコとか耳とか、首まで赤え。なんだこれ。

「手、離して」
「お前が離せや。んだそのツラ」
「…嫌」

顔覆ったまま話やがるから、両手首掴んで左右に開いた。びくっとした直後に深く俯いてまた顔が見えなくなる。だけど耳がやべえくらいに真っ赤だ。

「おい」
「見ないで」

「お前個性の制御相変わらずクソだな」

察したわ。要は俺のことガンガンに意識しすぎて見れねぇってことかよ。
溜息吐いて手ェ離してやると◎は座り直してまた顔を隠してじっとした。見られて居た堪れねえって感じだな。

「忘れてね」
「忘れるかよ。ゴミカスな記憶力してねんだよ」

態度は気に食わねえが、こいつが俺に心底惚れてるって事は悪くねえ。俺の方が上ってこった。今まで余裕綽々だったこいつの姿勢を崩したってのはえらく気分がよかった。





【終わり】
『恋予備軍否定心理』の後の話。

【引用元】
『☆貴方は暇だったら『好きすぎて顔がまともに見られない◎』をかいてみましょう。幸せにしてあげてください。
shindanmaker.com/524738』