■貴方の腕の中そして夢に落ちるなら他など望みようもなく

20yearsold Diego・Brando

いつからだろうか、奴を目で追うようになったのは。
昔からジョニィ・ジョースターには興味があった。
アイツと俺の間には切っても切れない奇妙な何かを感じていた。

このSBRレースで再会して以来、奴の隣には必ずジャイロ・ツェペリがいた。
その光景にじわりと湧いた苛立ちと喪失感を覚えたのは一体いつからか?
自分の半身を奪われたようなそんな気持ちになっていた。

俺がこの感情に気づいたのはもう大分後の事だった。
レースの途中ジャイロ・ツェペリに言われた一言で気づいてしまった。
俺はジョニィ・ジョースターに惚れている。
その事で俺の世界はガラリと変わった。
アイツを見かけるたびに触れたくて、柄にもなく優しく愛を囁いてやりたいだなんて思うようになってしまった。

(…最後だけでも)

笑顔が見たかった。
いつも向けられる筈のないその顔を独占したいと思っていた。
その声で、一度だけでも名前を読んで欲しかった。
二つに別れた体はもう痛みも感じない。
想いばかりが頭を巡る。

(アイツの腕の中で眠るように死ねたなら本望だったのにな)

薄れゆく意識の中、遠くでジョニィの声が聞こえたような気がした。

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