チェリーダスター
2012/02/08 19:54
□ディエジョニ(現パロ)
隣でごろごろと寝転がる恋人を見て、深くため息をついた。
なにさ、と見上げてくる瞳はとてつもなく綺麗で好ましい。
その大きな瞳でずっと見つめられたら、きっと鼻血が出ると思う。
(俺が病気なのかもしれないが)
それくらい彼に惚れている。
恋人同士になれたのはこれ以上ないくらい幸せだ。
毎日一緒過ごせるし、充実している。
…ただひとつだけ問題があるとすれば、俺の知っている恋人同士というものは、手を繋いで歩いたり、抱きしめ合ったり、その、なんだ…セックスをしたりするんじゃあないのか?
恋仲になってもう一ヶ月程たつが、セックスはおろかキスだってまともにさせてもらえないのだ。
ジョニィはそういう話題からは逃げるような素振りを見せる。
別に今の生活が不服って訳じゃあないが、俺だって男なのでジョニィを愛でたい気持ちもあるし、性欲だってある。
今だって、無防備に薄着で寝転がる彼に襲いかかってしまいたい、だがやっと築いた関係を崩したくはない。
ぐるぐると考えていると、ジョニィに袖を引っ張られた。
「ちょっと、ぼくの話聞いてた?」
「あ…いや、スマン…」
「もー」
ほらこれ、と料理雑誌の一部を指差し今日はこれが食べたい、と強請ってきた。
今日は鍋にしようと思っていたのに…まあそんなのは別にいいんだが。
ふとジョニィに目を向けると、肩の部分に星形のアザがちらちらと覗いているのが見えた。
興味本位に指でなぞってみる。
「ん…!」
びくり、とジョニィの体が震えて、甘い声が漏れた。
これは、もしかして。
「…ジョニィ…ここ、性感帯…なの、か?」
「うるさ…!あっやめ…」
「…かわいい」
そのままジョニィの上に乗りちゅ、ちゅ、と頬や額にキスを落としていく。
嫌だ、とごねるジョニィの唇を無理矢理奪い舌を入れた。
ちゃんとしたキスをしたのはこれが始めてだ。
(これは、チャンスかもしれない…)
「んぅ、や…!」
「んん、ジョニィ、好きだ…」
服に手をかけようとした、その時。
「…嫌、だって…!言ってるだろ!!」
「う…っ!!?」
ジョニィの足が俺の股間を蹴りあげた。
痛みで声も出ない。
ディエゴのバカ!死ね!!と叫んでジョニィはそのまま家を出て行ったが、俺は暫く立ち上がることが出来なかった。
「う…くそっ、ジョニィ…!!」
少したってジャイロ・ツェペリから電話が入り、ジョニィが奴の家にいることが分かった。
…明日朝一で迎えに行かなければ
後日、話を聞いたホット・パンツに、俺は散々説教を食らったのだった。
ーーーー
恋人のはずなのにキスもえっちもさせてもらえないディエゴ。
タイトル:
√Aさま
prev | next
(←)