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第一部



「ぎにゃああああ!?」

高らかな悲鳴が、何処か閑散とした朝の歌舞伎町に響き渡る。悲鳴の主は痛々しい音を立てて、「万事屋」という看板がかけられた家屋の屋根に大穴を開けて墜落した。――どうやら相当な高さから落下したらしい。常人なら即死である。
しかし、悲鳴の主は幸か不幸か常人ではない。並々ならぬ生命力の持ち主たる彼は、突き破った屋根の残骸の下で低く唸った。

「畜生、マスターの野郎…!も少し安全な移動方法はなかったのかよ!」

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