※実際にプレイして起こった出来事です。
※微妙に一目惚れストラテジーネタ引っ張ってます。




シンオウポケモンリーグ制覇から数日後のこと。
ジュンに「バトルフロンティアに絶対来いよ!来なかったら罰金だからな!」と一方的な電話をもらって、シンオウのバトルフロンティアにも興味があったので向かうことにした。
キッサキの港から到着したフロンティアの前ではどういうわけか人だかりができており、有名人でもいるのかという野次馬根性で覘いてみると、そこには確かにかなり目立つだろう(色彩的な意味で)二人がいた。
ナギサシティの頻繁に街を停電させることに定評があるジムリーダー、デンジと特徴的すぎる髪型の四天王、オーバ。
こんなところで何をしているのだと首を傾げればその前に立つ少年の姿が見えた。

「なんだよ、ここ通せってー!」
「お前にここでやってける実力があるとわかったらな!」

どうやらジュンがバトルフロンティアに入ろうと思っているのをいい年した大人二人がとおせんぼうしているらしい。
仮にもジムリーダーと四天王が子供相手に何してんだ。
いくら腕の立つチャレンジャーがいないからといって暇だなと思っていると、野次馬の中にいる自分のことに気づいたジュンが声を張り上げた。

「おいリンー!こっちこっち」

どうしてこの状況で声をかける。
周りの人達の視線が一気に自分に向くのを感じた。

「聞いてくれよリン、このオッサン達俺等を倒さないとここに入れないって」
「おい誰がオッサンだコラ、俺まだ二十代前半だっつーの!」

聞き捨てならない台詞に噛みついてきたオーバはスルーして、一緒にはいるがやや呆れ気味のデンジの方に話を振った。

『こんなところで通行人の邪魔なんですけど』
「オーバの奴が言い出して俺は巻き込まれただけだ。ってもお前やそっちのせっかちチビとはもう一度戦いたいけどな」

ファーストインパクトがあれだったが意外とこの二人ではデンジの方が落ち着いているのだ。
言い換えるとやる気がないとも言えるが。
だが珍しく現在進行形でデンジの瞳は爛々としていた。
数少ない自分を負かした相手だ、バトル好きの血が騒ぎ出しているのかもしれない。

「仕方ねーな、こうなったら俺とリンとでダブルバトルで負かしてやろーぜ!」
「おおダブルバトルか、面白そうじゃん」

というわけで、勝手に話が進んでバトルスタートとなった。





「ブーバーン、火炎放射!」
「サンダース、氷の牙だ」

この二人はそれぞれ炎と電気タイプの使い手だ。
タイプから考えて無難にトリトドンを出したのだが、あまりにも酷いバトル展開に目を丸くした。

「くっそー、集中砲火かよ!」

先程からこの大人二人、私の方には一切攻撃せずにジュンのポケモンばかり攻撃を浴びているのだ。
いちばん最初のムクホークは仕方ない、弱点が電気タイプだから順当にそこをついてくるはずだし止めとしてオーバも攻撃してくる。
しかし更にヘラクロス、フローゼル、カビゴン……といずれもジュンのポケモンしか攻撃しないのだ。
ジュンにしたら攻撃する間もなくやられてしまうのだから腹立だしいことこの上ない。
しかし端から見ると子供をいじめている大人にしか見えない。
現在四体目のカビゴンは瀕死寸前である。
だが何故かジュンは悔しがっているもののどこか嬉しそうだ。

「大丈夫だリン!俺リンの壁になって守ってやるからな!」

……妙にキラキラしている。
ヒーローもので女の子を守る主人公的な気分なのかもしれない。
実際は散々攻撃されて戦闘不能にされて、逆にぶっとんでしまったのかもしれない。
いい加減ジュンは避けてこっちに攻撃してやれよ、とデンジの方に視線を向けるが本人はものすごく悪い顔をしていた。

「年下だからってリンとタッグ羨ましいなコンチクショー」
「お前、そっちかよ!」

隣にいたオーバが突っ込んだ。
そんなわけで大人げない大人組の体力は残りわずかだ。
多分あと一回攻撃すればいいんだけど、この実力者二人勝てるときに勝っとかないとチャンスを生かさないときつくなる可能性はある。
二人のポケモン同時に攻撃なおかつ、効果抜群の技はひとつしかないがこれは……

『ごめんジュン』
「なんだ?」
『トリトドン、地震!』
「え、ちょ、それカビゴンも瀕死になる!!」






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