▼ポケモン(パラレル設定)
 ※連載本編全否定、BWゲームEND後Nはどこかへ行きました




Nがレシラムに乗ってどこかに飛び去って初めての年越し。
意外に月日が経つのは早いものだなぁと思いつつ、極寒のシロガネ山を山頂に向かって登っていた。
何故こんな一歩間違えば凍死しかねないことをしてるかと言えば、このシロガネ山に何年も前からこもりきりな赤い人にそのお母様からの温かいお雑煮を宅配するためだよ!
正直そういうことは彼の幼馴染兼ライバルとか宣っているグリーンに頼めばいいじゃない、と思うが生憎トキワジムリーダー様は年越しデートとかでタマムシにお出掛けらしい、リア充爆発しろ。
伝説とまで謳われるレッドだが、母からすればまだ十代半ばの心配なお年頃。
様子を見てきてほしいということだが、お母様一つ忘れてることがあります。
私彼と同い年。

『あー寒い、ロコンがいなかったらとっくに永遠の眠りについてたわよ』

腕の中に抱かれていたロコンが嬉しそうに私に擦り寄ってくる、炎タイプ故の温かさプラスこのモフモフ感が堪らないのだ。
最初グリーンから無理矢理にでもリザードンとか借りて火炎放射でもしながら飛んでってもらおうかとかも考えたが、この雪の量ミスったら雪崩とか起きかねないのでやめておいた。
(主にグリーンへの)悪態をつきながらレッドが寝床にしている洞窟に足を伸ばす。
周りに比べどこか暖かな空気のそこに入り、レッドに新年のご挨拶といこうとしたその時。
ここにいる筈ないエメラルドグリーンの髪の毛が目に入り、唖然とした。

『え、えええNぅ!?』

なんでこの人ここにいるの、どこほっつき歩いてるかと思えば。
そんな私の心境を察知したのかNは苦笑すると、「シロガネ山で行き倒れてたところを助けてもらったんだ」と。
多分これは所謂夢のコラボレーションとかなんだけど、ごめん感動出来ない。
しかもレッドと言えば相変わらず半袖とかいう小学生も真っ青の健康男児スタイルで、何故か洞窟内に設置されている炬燵でぬくぬく。
寒いならまず半袖やめればいいじゃんと思ったが、それが彼のポリシーかもしれないので口には出さないでおく。

『これ、レッドのお母さんから預かったお雑煮』
「……ありがと」


これまたどこから用意したのかお椀が三つ出てきた、ここは魔法のビックリハウス(洞窟?)か。
それから三人奇妙な組み合わせで雑煮食べましたとも。
新春の発見、意外にこの二人気があうようです。
ちなみにNはもう少しお泊まりするとのこと。






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