「あッ!あ〜、やっちゃったよ……」
「どしたァ?」
「タイツ、伝線した」
「あぁ。ここに引っ掛けちまったのか。いつもの靴下はどうした?」
「今朝寒かったからね。は〜おろしたてなのにショック〜……」
「なぁ、」
「ん?」
「それどうすんだよ」
「どうするって捨てるしかないね。新しいの買ってこようかなぁ」
「捨てるんならよ、破いてみてもいいか?」
「………………は?」
「そんな退かなくてもいいだろーが。別にそれ以上のことするっつってねぇだろ」
「そそそそそそれ以上のこと!?!?!?!?」
「声がデケェ!!」
「だってだってギアッチョにそんな性癖があったなんてだけでもびっくりしたのに!」
「男はみんな一度はしてぇだろ」
「……そういうもん?」
「おー」
「……えー……本当に破くだけ?」
「ん」
「じゃあ、まあ……いいよ」
「Grazie!」
「わ、わ、わ!そんな思いっきり破く!?ちょっとは遠慮してよぉ!!」
「オイ、少し煩い、ぞ……」
「アッ!」
「アァ!?ゲッ!」
「……フム。――リーダー!!!!ギアッチョがアジトで同僚を襲ってるぜーーー!!!」
「メローネ、ちが、」
「テメェ!!」
「ギアッチョ!!!!!!あれほどアジトで盛るなと……!!!!メッ!!!!」
「ウゲェェェェ!!!!」
「ギャーー!!カミソリ!!危ない!!カミソリ!!」
「無事か?」
「リーダー……今が一番危険でした……」
「だがタイツがビリビリだぞ」
「これはギアッチョが……」
「ギアッチョ、メ……」
「ノーモアメタリカです!誤解です!!これはその、無理矢理とかではなくてですね、」
「はっはーん。なるほどなるほど。プレイの一環ってことか」
「メ"ロ"ー"ネ"、殺"す"……」
「プレイ?」
「リーダーだって恋人のタイツを破きたいって思うことあるだろ?」
「……ああ」
「ちょっと待ってください。リーダーもあるんですか?」
「オレは60デニールのタイツが好きだ。しゃがんだ時に少しだけ肌が透けるのがグッとくる」
「分かる〜〜〜」
「聞きたくなかったし知りたくなかった……リーダーの細かい好みなんて……」
「因みにオレは網タイツが好きだな。丁度君がいつも穿いているようなのがベネだ」
「シンプルに気持ち悪い」
「メ"ロ"ー"ネ"、殺"す"……」
製氷機と瞬間湯沸かし器その20
11/02はタイツの日(湯沸かし器ちゃんは網ソックス愛用者)
2020/11/02〜2020/12/01
何があっても手に入れようと