▼01/12 ちょこちょこちょこぼwithサイス(6+クラサメ)
裏庭にはサイスが一人。
授業も終わると、一人ここで休憩していた。背伸びしたり、辺りを見渡しているといったいどこから紛れ込んできたのか雛チョコボがもそもそとうろついていた。
「チョコボ…かよ。」
サイスの目がきらんっと光れば、脅かさないようにそろりと近づいて抱き上げた。
きょろきょろ辺りを見渡して、誰もいないことを確認するとチョコボを抱き上げてくるくると踊る。
「誰もいねぇよな。ちょこちょこちょこぼちゃん、どこからきたんでちゅかー?パパとママは?」
声音優しげに、チョコボに問いかけるがきゅーと鳴くだけ。
「かっわいいなぁ…。」
鼻歌交じりにあやしていると、背後に感じる気配に我に返って、振り返る。
そこにいたのは、我らが0組隊長。
まさか今までのを見られていたのではと考えると、背筋が凍った。
顔色一つ変えないクラサメの視線が苦しい。
6「!!隊長……。見てんじゃねーよ。チョコボなんて、好きじゃないからな!」
ぎゅうっと抱きしめたままの雛チョコボを無下に出来ずに、クラサメに押し付けた。
クラサメ「………動物を愛することは素晴らしいことだ。」
この一言で、見られていたことを悟ったサイスは顔を真っ赤にして裏庭から飛び出していった。
「畜生ッ!!みてんじゃねーよ、ああ、当分あいつの顔見れねぇ!!ああ、雛チョコボ連れて帰ればよかった畜生ッ!!」
「ちょこちょこちょこぼ、か。……あんなところも有るんだな。」
サイスの優しい心を知って、ちょっとだけ暖かくなったクラサメ隊長でした。