【ferocious主人公】


「あ」

アンダーワールドの2階がレイの住居となっている。さして広くもないが常に整理整頓、綺麗にされており潔癖症のリヴァイでも居心地がいい場所となっていた。特にこのかなり奮発したらしいソファの座り心地といったら。小さなカウンターキッチンで紅茶を淹れながらレイは、我が物顔でふんぞり返って座るリヴァイを見る。真ん中取りやがって。コイツ座るといつも床なんだよな、可哀想な俺。

「冷蔵庫に菓子あるんだった」
「取れって言いたいのか」
「そうそう」
「チッ」

めんどくせぇを体現するかの様な動き。いや舌打ちする程の事じゃないでしょ。まぁいいそのまま開けろ。冷蔵庫のに手を掛ける。開けろ開けろ。そしてヤツは冷蔵庫を開けた。

「ぶっ」

開けた瞬間にドサドサと飛び出すわ落ちるわ赤と緑の箱。それらは容赦なくリヴァイの顔に当たる。当のレイは指をパチンと鳴らして大喜びだ。青筋立ちまくってる幼馴染みに気付きもしないで。

「アッハッハ!!きたねコレ大成功!いやぁー入念に飛び出す細工しておいて良かった!」
「…この為だけに開けさせたんだな?」
「そうだy」


*


「ポッキーの日だったからつい」

ここ俺の家なんだけど。あれからレイは蹴られ殴られの『それ相応の仕打ち』を受けて床に正座させられていた。数分前と変わらずふんぞり返って座るリヴァイは箱を1つ手に取った。

「それは知ってる」
「だから思わず買っちゃった」
「思わずで買う量かよ」
「てへっ」
「いっぺん殺すか」
「いやいやいやごめん今のは俺が悪かっただからやめろまだ生きたい」

ざっと見たところでも20?いや30箱はある。衝動買いにしても馬鹿だと思う。一気になくなって買われた店もさぞかし大迷惑だったことだろう。迷惑野郎。するともう先程までの事をサッパリ忘れたのかレイの両手にはポッキーとプリッツが1本ずつ握られていた。

「これなーんだ!?」
「ポッキーだろ」
「これは?」
「プリッツ」
「これ」
「ポッキー」
「これ」
「プッキー、あ」
「ギャハハハハ!!プッキーってなにちょ、蹴んな痛い!」
「クソが!」

レイ相手に致命的なミスを犯してしまった。横になって笑い転げる身体を蹴り飛ばす。馬鹿の事だから絶対来るとは思って、細心の注意をしながら答えてたつもりがこのクソ野郎。やられてそのままには出来ないリヴァイ。

「おい、これは何だ」
「(ど、瞳孔開き過ぎ)プリッツ」
「これは」
「プリッツ」
「これは」
「ポッキー」
「これは」
「プリッツ」
「死ねクソが!」

引っかからなかったレイに再び八つ当たり。怒ってるリヴァイの口にポッキーを持っていくとそれでもパクリと食べた。ポキポキ食べながら彼は言う。納得いかねぇふざけんじゃねぇぞ馬鹿の分際で!間違えたのがいけないんだろこのお門違い!
言い争いするのは勝手だが2人共いい歳こいた30代である。

「ほら」

ポッキーとプリッツ食べよ。

「…チッ」

ポキポキポキポキ
ポキポキポキポキ

「美味い。いちごも買ってくりゃ良かった、興奮し過ぎてノーマルの味しか見えてなかったよ」
「そうか、死ね変態」
「お前アーモンドクラッシュ好きだよね」
「あぁ」
「今度一緒に買いに行こう」
「時間があればな」
「じゃあ今からCMのあのダンス踊ってやるから」
「頼んでねぇぞ」
「いいのいいの!まだまだポッキーの日はこれから!」

幼馴染みと食べると美味い!

THE Sharehappi

ど?完コピじゃない?
俺は食べるのに忙しい。

- ナノ -